アーロン・エクハート2005年10月22日 12時48分33秒

ザ・コア(2003)
AARON ECKHART  1968/3/12 USA

こう言ってしまっては何だが、かっこいい!と見とれるほどでもなく個性的かというとでもなく顔も憶えにくいほうの人だった。役柄も主人公の恋人、夫、同僚、敵役と3~4本続けて観てようやく認識できたと思った途端に主演作が増えてきた。
主演でもやっぱりこの人は地味だ。すっごく普通の人なのだ。その普通っぽさがいいのだなと思えてきた。

地味なのだが出演作品の共演者がかなり豪華だ。「エリン・ブロコビッチ」で恋人役だったジュリア・ロバーツ。「ベティ・サイズモア」で妻だったのはレニー・ゼルウェガー。「プレッジ」で相棒だったのはジャック・ニコルソン。「ペイチェック」ではベン・アフレックを敵に回した。豪華キャストが勢揃いの「エニイ・ギブン・サンデー」にも出演している。

私があらためて注目したのは「ザ・コア」の教授。最初は“エクハートがディザスタームービーの主演?”と思ったのだが、普通の人が地球を救うために大奮闘。普通の人だからこそのしみじみとした良さを感じた。
「抱擁」で初めてラブストーリーの彼を観た。が、強烈に恋を語るのはもう一組のジェレミー・ノーザムとジェニファー・エールで、グィネス・パルトロウとのたどたどしい関係がかえって印象に残った。「エリン・ブロコビッチ」でジュリアと恋人同士の役だったにもかかわらずラブラブ感を感じた記憶がない。「ザ・コア」でも船内にヒラリー・スワンクと二人きりになってもあまり恋愛モード突入の雰囲気にならないから不思議。1本だけセックスをテーマにしたコメディ「僕らのセックス、隣の愛人」があったが、エクハートもベッドシーンがあったのになんでやらしく感じなかったのかな?まあ、セックスをかなりドライに捉えていたのもあるだろう。だからエクハートがキャスティングされたのかも?とにかく恋愛モードのそういうイメージが希薄なんだなぁ。

新作の「サスペクト・ゼロ」は彼の主演でサスペンス。ちょっと精神的に複雑なFBI捜査官の役で熱演ぶりがうかがえたが、でもやっぱり普通の人っぽい。
普通の人ならではの視点で恋愛もサスペンスも語ってくれるエクハートのような人は派手な脚本が飛び交う中では意外に貴重かも。今後も順調にキャリアを伸ばしていってくれるといいな。なんだかんだ言っても結構好きだわ。

初出:2005/5/8(日) 午後 10:36

(前に挙げたのを忘れて再度登場。かぶってる部分もありますがそのままにします。かなり気に入ってるってことかな?)

先に挙げた「ザ・コア」で注目した一人。一応主演なんだと思うが同年に公開された「ミッシング」ではなんと始まって30分程度で画面からいなくなってしまった。「抱擁」「サスペクト・ゼロ」などでは主演だが「ペイチェック」では敵役。まだ主演作と脇役が交互に繰るような微妙なポジションのエクハートである。

最初に見たのは「エリン・ブロコヴィッチ」のジュリア・ロバーツの恋人だったのだが実はまったく印象に残っていない。再見で確認した。キャラクターとしてはジュリア演じるエリンを理解し家庭をバックアップしてくれる優しいいい男だったようなのだが、外見が髭面のアウトサイダーでまったく私には魅力的に見えなかったと思われる(笑)。
「ベティ・サイズモア」ではレニー・ゼルウェガーのろくでなしの夫で情けない死に方をして前半で消える。「プレッジ」ではジャック・ニコルソンの相棒刑事で飛び飛びで顔を見せるがいかんせんニコルソンの強烈な演技の陰に隠れてあまり印象に残らない。
「エニイ・ギブン・サンデー」も大勢のキャストに紛れてしまって記憶が・・・。どんな役だっけ?

初期の頃の作品「僕らのセックス、隣の愛人」はインデペンデント系のためか結構役的には大きい。優しい人柄が多いエクハートにしては、セックスに絶大の自身を持っている横柄な男でちょっと意外な気がした。この作品での彼の役にはオチがあり、ちょっと見所的な役割も果たしている。
「抱擁」で初めて彼の純粋なラブストーリーを観た。相手がグィネス・パルトローなので彼女の映画になってしまった感じがするが、朴訥とした学者のエクハートは結構魅力的だった。「ザ・コア」でもそうだったけど何かひとつのことに打ち込む学者や教授といったキャラクターがこの人には似合うんじゃないか?

主演した「ザ・コア」のエクハートがやっぱり私は一番好きかな。地味な顔だけどどこか優しさを感じる。こういうタイプってへたするとそれが災いしてビル・プルマンのような状態にもなりかねないのだけどねー。これからの脚本選びがポイントかもしれない。
本人がそう感じているとは無論思わないが、「ペイチェック」の敵役や「サスペクト・ゼロ」の精神上に何かを抱えた男の役を演じるなどちょっとイメージを変えた作品も出てきた。
「僕らの・・・」のようなインデペンデント系で見せたクセのある男もやってて楽しかったに違いない。ハリウッドメジャー、インデペンデント系に拘らずこれからもいろいろな顔を見せてくれるのかもしれない。

初出:2005/9/24(土) 午後 11:00


既出コメント:

私も「ザ・コア」のエクハート、大好きです!アウトドア派っていうか腕力勝負みたいなルックスっぽいのに、実はインテリなんですみたいなキャラクターが似合いますね。ごつい感じと繊細な面が隣り合わせで、出演作をつい追いかけてしまいます。
2005/9/25(日) 午前 10:55 [ macalius_club ]

世間ではいまいち評価の低い「ザ・コア」ですが、これのエクハートに好感を持ってくれるなんてやっぱりくらぶさんですわ(笑)。これからも気になった人はどんどん取り上げますが、また気に入ってくれる人がいたら嬉しいです。久々に見直してみたらエクハートは2度目の登場なのだった。なんだ、やっぱり気に入ってたんだわねー。引越しの際は1本にしよう。
2005/10/9(日) 午後 11:46 [ mekabucchi ]

コメント

_ takbout ― 2007年10月05日 17時17分16秒

本日、「幸せのレシピ」を見てきました。
彼の容姿を見て好みかも?と思い観賞したら、良い感じでしたので、めかぶさんにもっと教えて貰おうとお邪魔してみました。

まずは「ザ・コア」ですね。
「エリン・ブロコヴィッチ」や「ペイチェック」を見たのに彼の印象がありません。(~_~メ)

「ザ・コア」の後は何を見たほうがいいでしょう?
アドバイスお願いします。

_ めかぶ ― 2007年10月06日 13時07分11秒

そっか、エクハートを取り上げたのはこんなに前のことだったのね。
今なら「サンキュー・スモーキング」は絶対に外さないでください!とお願いしたいです。
最新作の「幸せのレシピ」は、かっこ悪くはないけど彼の本来の魅力には到達していないのですよねえ。

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