ジャン・ユーグ・オングラード2005年10月22日 13時47分20秒

世界で一番好きな人(1995)
JEAN-HUGUES ANGLADE   1955/7/29 フランス

映画を観始めた初期の頃のうちに知ったフランス人俳優。長年見ているせいか彼を見るとなごむ。はて?
彼のイメージは運命や事件、女に翻弄されておろおろする男。これに尽きる。
二枚目の甘いマスクなのに、ビシっとキメたかっこいい役があまり記憶にないのはなぜだろう?むしろ甘すぎる顔がこういう半二枚目な役を誘うのか?わからないでもない。

「ニキータ」で彼女に素性を隠されたまま、ついには黙って去られてしまう。あんなに優しく、ストレートに愛を捧げていたのに報われない彼が哀しすぎる。「王妃マルゴ」も「君が、嘘をついた。」も「甘い嘘」もなんて情けない男なんだー。でも、あの情けない顔がなぜかかっこいいんだよねぇ。これまた不思議なんだけど、これこそが彼の魅力?

同じような役ばっかりだと普通は飽きるんだけど、彼は例外。今度はどんなことに振り回されておろおろするのか楽しみになってしまっている。
最近で最も気に入ったのは「青い夢の女」。自分が眠っている間に側にいた女が死んでいたという話でサスペンスなのかと思ったら、いつものおたおた!おろおろ!が始まって、なんだか笑いを誘う演出になってきてとうとうコメディになってしまった。おかしすぎる!しかし、彼の個性が良く出ている作品だったと思う。彼を知るのに最適の1本かも・・・と思うのだが。

なので、彼がまったくおろおろしない「略奪者」にはびっくりした。いつ、いつものパターンの彼になるのか期待してしまった・・・。失礼!
ハードボイルドっぽくても「キリング・ゾーイ」のようにやはりどこか情けなかった印象があるもので。

情けなくっても、おろおろ、おたおたしても、やっぱりオングラードはいい男。なんだか母性本能をくすぐられるタイプなのかもしれないな。早々いないと思うよ、こんな人!

追記:「テイキング・ライブス」の彼の扱いはひどい!古くは「マキシマム・リスク」でも思ったのだが、彼の良さをまったくわかっていないハリウッドには腹が立つ。

初出:2005/5/11(水) 午後 11:59


既出コメント:

彼の大ファンです。「キリング・ゾーイ」公開時、彼を真似て髭のロン毛にしたワケだが、友人たちに「みうらじゅん」みたいだね。と言われた鉛色の記憶がある。
2005/5/12(木) 午前 1:46 [CAFE SUPERNOVA!!]

あ、肝心な事を書き忘れましたが、彼のベストシーンは、「ベティブルー」のトラックの荷台に揺られながら、ベティに「ジュテーム!」と言わせるシーン。あの笑顔が忘れられない。
2005/5/12(木) 午前 2:03 [CAFE SUPERNOVA!!]

コメントありがとうございます。「キリング・ゾーイ」のロン毛ですか・・・うーん、難しいかもねぇ(笑)。彼は古い作品の方がやはり印象に残りますよね。なんだか急に観たくなって「ベティブルー」を借りてきてしまいました。
2005/5/12(木) 午後 11:12 [ mekabucchi ]

WOWOWで先ほどまで、また「王妃マルゴ」見てました。何回も見ていると、その時々に注目する俳優が、違うんですけど、今回は、彼でした。この人ぐちゃぐちゃのときいいですよね~。「キリング・ゾーイ」といい、このシャルルといい、汗と血が入り混じったフランスの悪臭が漂ってくる感じがたまらないっす。題名忘れましたが、ジャンクロード・ヴァンダムのアクション映画にチョロット出ていたときと、「裸足のトンカ」はあまり・・あまり・・です。
2005/5/19(木) 午前 0:56 [ cookie ]

私も見てました!ぐちゃぐちゃのオングラードの決定版ですな。これの直前に見目麗しい決定版の「ベティ・ブルー」を見ていたのでギャップがたまらん(笑)。「王妃マルゴ」で彼の後釜に座ったアンジューのボディガードのようなナンセー。彼が今私がはまってるトーマス・クレッチマン。ついでに確認できちゃった。らっきー。
2005/5/20(金) 午前 1:15 [ mekabucchi ]

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