マリア・ベロ2006年11月03日 11時12分55秒

ヒストリー・オブ・バイオレンス(2005)
MARIA BELLO  1967/4/18 USA

ここ数年よく顔を見るようになった。今年は「ワールド・トレード・センター」でニコラス・ケイジの妻を演じているので記憶にある方も多いだろう。夫が生死もわからないままWTCの崩壊現場にいる。不安で崩れ落ちそうな同じ立場のマギー・ギレンホールと比べて生きて帰ることを信じて待つ気丈な妻。なんとも彼女らしいと思った。

彼女をはじめて見たのは「ペイバック」のメル・ギブソンの恋人。メル・ギブソンだよ?彼女の持ち味は相手役の俳優を見るとよく判る気がする。先に挙げた「ワールド・トレード・センター」でニコラス・ケイジの妻「シークレット・ウィンドウ」でジョニー・デップの妻。「ヒストリー・オブ・バイオレンス」でヴィゴ・モーテンセンの妻。とビッグネームが続々。
名前だけじゃなく存在感の大きい俳優に負けない存在感が必要な女って感じがするのが彼女なんじゃないかと。
女優にしては強面だしセクシーな衣装でもなんというか肩のラインとかごついんだよね。“姐御肌”って形容がしっくりくる。

最初に強烈に印象に残ったのは「コヨーテ・アグリー」。型破りな趣向で大人気のBARの女経営者。まあ、これの彼女のかっこいいこと。主人公の女の子が自分の力で立ち上がるきっかけになってくれるというか支えてくれるというか、ほんとに姐御って感じなんだよねえ。

「ヒストリー・オブ・バイオレンス」では過去に理由ありのモーテンセンと向かいあう。気丈っていうかなんていうか。ただではすまない強さが目の力やそのスタイルから覗える。余談だが2度のラブシーンはタイプこそ違うがどちらもスポーツか格闘技みたいな大迫力・・・といったら言い過ぎか。(笑)

「アサルト13要塞警察」では久々のセクシー系。でも銃持って戦っちゃうあたり、やっぱりどこか強さを感じる女優じゃないと説得力のないキャスティングだったと思う。ガンアクション炸裂の場面でも浮いてないところが彼女らしい。

「サンキュー・スモーキング」では面白い役どころ。エクハート演じる“モッズ特捜隊=死の商人”仲間で彼女の担当はアルコール。銃担当のもうひとりと3人で囲む食事シーンは笑える。社会を相手に毒舌ふりまく彼らの一人だってんだから並みの女優じゃもの足りない。やっぱり彼女らしい。

セクシーで“姐御肌”っていうとシャロン・ストーンを思い出すが彼女の場合あんまりエロさがない。さらに知性を合わせ持った魅力があるからより役に幅が広いんじゃないかと思う。
新作の“Flicka”は農場のおかみさんでアリソン・ローマンの母親。ちょっと今までと毛色が違う?すこし柔らかい彼女が見られるかも。
他にも新作は続々オファーが来ているよう。ますます顔が見られるようになることは間違いない。

指定バトン2006年11月11日 14時53分17秒

“So what ?”の哀生龍さんからの指定バトンです。
http://aikirin4.seesaa.net/article/26667046.html

うおーっ、括りがでかい!
固有名詞でくるかと思ってたよー。
私の映画鑑賞のツボについて語れ!って言われてるみたいなんですけどー。
んじゃ、とりあえず。

ルール:回ってきた人の指定を「」に入れて答えます。
めかぶに対する指定は「いわゆるマイナー俳優さん」です。

1.最近、思う「いわゆるマイナー俳優さん」
ビッグバジェットムービーにひょっこり出る人たちが面白い!
地味だけど個性的なTV出身の俳優は特に狙い目。
今だとTV「シックス・フィート・アンダー」のフレディ・ロドリゲス。
「ポセイドン」や「レディ・イン・ザ・ウォーター」などで見られます。

2.この「いわゆるマイナー俳優さん」には感動!
「LOTR」と「ムーラン・ルージュ!」でのカメレオン俳優
デヴィッド・ウェナムに尽きます!
むしろコメディ俳優じゃないかと思える彼をファラミアにキャスティングした
ピーター・ジャクソンの目を尊敬します。

3.直感的に「いわゆるマイナー俳優さん」
気になりだすと突き止めるまでいらいらする。
へたすりゃ今観てる映画もそっちのけ。(笑)

4.好きな「いわゆるマイナー俳優さん」
ど、どうするよ・・・?
このBlogの次の記事に順追ってお進みください。(笑)
今のblogの最新俳優はマリア・ベロです。

5.こんな「いわゆるマイナー俳優さん」は嫌だ~。
…自分のせっかくの個性を捨ててしまう作品に出てしまうこと。
例えば、「ジャケット」のダニエル・クレイグ。
彼である意味ある?
(クレイグは007が公開されたらいわゆるマイナーではなくなりますねー。)

6.もし「いわゆるマイナー俳優さん」がなかったら…
私はここにいません。掲示板にも出会っていませんしblogも始めていません。
私の人生自体が変わっていましたね~。(マジで!)

7.次に回す人5人(指定つきで)
やってみたい方は、ぜひぜひ声をかけて下さい。
声をかけて頂いてから、アナタにピッタリの何かを指定させて頂きます!
(りんさんの文面そのまま引用しますー。お知り合いの方限定になりますね。)


りんさんとめかぶの結びつきはまさにマイナー俳優。 誰かひとりを指定してくるかと思っていたんですがこう来たか。(笑)
もうひとつ候補にあった「類友AB型」はなんかとんでもないことを書きそうな気がするのでこちらで正解。
AB型だったからかどうかは知らないが、ある映画でみんなと異なっていて、ふたりだけ感じ方がまったく同じだったことがあるんですが、ありゃ一種の感動でしたわね。

ビル・ナイ2006年11月24日 22時18分53秒

ラブ・アクチュアリー(2003)
BILL NIGHY  1949/12/12 UK

この人を最初に見たのは何だったのか、もう思い出せないくらい馴染みの俳優になった。見た目に怪しいオヤジ俳優ビル・ナイ。
独特のオーラを放っていて“何だこいつは?”と思う人も多いに違いない。

多分に一番有名なところでは「パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズ・チェスト」のデヴィッド・ジョーンズ。あの髭がタコ足の化け物なので素顔はわからないけどね・・・。
それならば「ラブ・アクチュアリー」のクリスマスソングで毒を吐きまくるオヤジロッカーはどうだろう?人間臭いオヤジが何とも言えずいい感じだとは思わないか?なんだか内田裕也みたいだと思ったのは私だけかな?(爆)

私が一番好きなのが同じオヤジロッカーで、もう少し先に演じていた「スティル・クレイジー」。
これまた復活を賭けようとするオヤジバンドのヴォーカリストで、とんだやんちゃ坊主がそのまま大人になっちゃったみたいなキャラクター。キレまくるかと思えば落ち込むとオヤジの哀愁ずっしり・・・。
自分が共感できるところなんてどこにもないのに、どうしてこうも一緒に淋しく感じてしまうのか?そんな不思議に魅力的なキャラを持っている。

異形のものなら「アンダーワールド」シリーズの吸血鬼はそのものでまったく違和感がない。(笑)
ヤな奴なら「シャンプー台のむこうに」「ナイロビの蜂」で彼の爬虫類的な冷たさ、いやらしさを堪能できる。
コメディなら「ラッキー・ブレイク」「ショーン・オブ・ザ・デッド」「銀河ヒッチハイク・ガイド」で不機嫌な顔をしながらどこか笑える彼独特のおかしみを感じられるだろう。
唯一意外に和み系のキャラもあるが「Jの悲劇」の彼はある意味必見かも。
しかしどの作品からもどこかにじみ出てる彼のオヤジの哀愁を嗅ぎ取って欲しい。(笑)

味のある英国人オヤジのビル・ナイ。上品さが目立つ同年代英国人俳優たちの中で異彩の輝きを放つ彼に今後も大いに期待したい。
だって本当に面白いんだもん、このオヤジ。(笑)

「ダ・ヴィンチ・コード ヴィジュアル愛蔵版」 ダン・ブラウン2006年11月26日 18時49分05秒

「ダ・ヴィンチ・コード ヴィジュアル愛蔵版」 ダン・ブラウン
「ダ・ヴィンチ・コード ヴィジュアル愛蔵版」 ダン・ブラウン
THE DA VINCI CODE : SPECIAL ILLUSTRATED EDITION
by Dan Brown
(角川書店)

ルーヴル美術館のソニエール館長が異様な死体で発見され、館長と会う約束をしていたハーヴァード大学教授ラングドンが深夜の現場に呼び出される。そこにはソニエールの残した暗号がありそのために呼ばれたものだと思ったラングドンだが、実は彼は容疑者だった・・・。

ご存知ロン・ハワード監督、トム・ハンクス主演で映画化された大ベストセラー作品で文中の絵や写真を盛り込んだ“ヴィジュアル愛蔵版”である。
なぜ映画じゃないのか?なぜわざわざ“ヴィジュアル愛蔵版”なのか?それは・・・
私が映画にはまれなかったから・・・です。

原作と映画が両方出ているのであれば映画を先に観ることにしている私。活字から溢れてくるイメージどおりにならないことが多くがっかりすることがほとんどだからという理由なのだが、この「ダ・ヴィンチ・コード」の場合は私にはそれ以前の問題があった。
まず私はキリスト教徒ではない。宗教史にも美術史にもぜんぜん疎い。興味もほとんどない。で、事前知識なしに「ダ・ヴィンチ・コード」を観たら、ミステリーや謎解きを楽しむ前に鍵となる言葉や映像のその膨大な情報量に圧倒されてしまった。噛み砕いて頭に叩き込む前に次々に繰り出される情報で私の頭はパンク状態。一体何を問題にしているのか、何の謎を解こうとしているのかわからなくなってしまってギブアップ。
そしたらもうなんの話をしてるのかさっぱりつまらなくなってしまった。犯人なんてどうでもいいし。
宗教的に興味がないのも敗因の一つ。“聖杯の謎”が解けたところでもそれがどうした状態。宗教的な思い入れが無いので別に驚愕の謎解きにはならなかったのだ。
私の理解力のせいもあるのでみんながみんなそうだとは思わないけどキリスト教の基礎すらわかってないで全部の情報を映画から得なければならなかった私にはとっても大変な映画だった。これはミステリー云々の前に読んでから観たほうが絶対に楽しめたと思う。
勿論キリスト教についてそれなりの知識があれば十分に楽しめたんでしょうけど(と思う)。

映画でだめだめだった私は上中下の3巻からなる原作も躊躇した。これで原作も面白くなかったら最悪だと・・・。でもわかんないままにしとくのも癪だし。で、教えてもらったのが劇中の美術作品や建築物、場所、象徴など140点を収録した“ヴィジュアル愛蔵版”。これに飛びつくように縋ったのである。
結果、面白いんでないの?あー、よかった。(笑)
ものすごくってこともないけどミステリーとしては読み応えがあり結果を知っていても十分楽しめた。(ただし前述の通りキリスト教的興味がないので“聖杯の謎”解きについての驚きはない)
映画を観ているので顔が浮かぶと言う点もあるし、にしては私にはそんなに魅力的なキャストではないけどね。
本文中にある絵や写真をあっちこっちひっくり返しながら読んだけど確かにわかり易かったと思う。本一冊に4,500円なんて大枚をはたいたがその価値は・・・まあいいか。(笑)
(ちなみにシリアルナンバー入りの特装革製ヴィジュアル愛蔵版なるバージョンもあり12,000円だそうだがそこまですることはないだろうと思う!)

膨大な専門知識を除けばまずまず面白いミステリーだと思う。結論はさておき謎解きは好きなので今回非常に入り組んだその過程は興味深かった。
ロン・ハワードは一応頑張ったんだろうなと努力は認めるが、やっぱり大変な映画化だったと思わざるを得ない。原作を読んで一応面白かったと思ってしまった私。だとすると万人に楽しめなくちゃこの映画は成功じゃないんじゃないかな?厳しい?

サイモン・ベイカー2006年11月27日 21時02分57秒

サンセット・ストリップ(2000)
SIMON BAKER  1969/7/30 オーストラリア・タスマニア

「プラダを着た悪魔」でアン・ハサウェイに手を出す著名なジャーナリストを演じたちょっといい男がサイモン・ベイカー。わかりますか?
物腰が柔らかくて人の良さそうな感じはパッと見、好印象が持たれるタイプじゃないだろうか。

今回UPするのではじめて知ったのだが彼もオーストラリア人俳優だったのね。また贔屓のオージ俳優発見。(笑)
そういえば彼を最初に見たのは「L.A.コンフィデンシャル」で、ホテルで無残に殺されたゲイの俳優役だったが、あの時の主演はラッセル・クロウとガイ・ピアース。揃ってオージー俳優の起用だったのね。

ベイカーは色が薄くて地味だから目立たず騒がず絶妙のポジションを得られる存在感の持ち主。
その後の出演作はアン・リー監督の「楽園をください」や「レッド・プラネット」でアンサンブルキャストの一人でどちらもそこそこの存在感があった。「マリー・アントワネットの首飾り」「ザ・リング2」ではヒロインの恋人役に昇格。今回の「プラダを着た悪魔」とハリウッドで順調にキャリアを伸ばしている。

そこそこみてきた俳優の一人だが、私が注目するきっかけになったのはインデペンデント系の「サンセット・ストリップ」。70年代のハリウッド、サンセット・ストリップを舞台にした青春映画の群像劇でニック・スタール、ジャレッド・レト、アナ・フリエルらと共演。
派手でサイケなロックシーンの中でモノクロ写真を撮り続ける色盲のカメラマン役は主演といってもいい役だった。きらびやかな世界にいながら一歩退いた所から静かに見ているといった雰囲気のキャラクターは彼の持つ柔らかそうなスタイルにぴったりだった。
この作品、なかなかロックしてるいい映画で探すとなかなか見つからない小品。レンタルで見かけたら是非手にとって見てみてね。

オーストラリア時代はTVで活躍していたらしく国内では受賞歴があるよう。ハリウッドにおいても3シーズン続いたTVシリーズの主演をつとめたというから結構知られた顔なのかもしれない。
これからブレイクするとかいうのには縁がなさそうなタイプかもしれないが、時々見かけるちょっといい感じの俳優として姿を見せ続けて欲しい。と思っていたりする。

余談だが彼の誕生日が私と同じだった。なんかちょっと嬉しいかも♪
さらに余談だがシュワちゃんとジャン・レノも7月30日。この二人が同じ誕生日ってなんか凄くないか?