スコット・スピードマン2007年12月16日 19時25分26秒

アンダーワールド:エボリューション(2006)
SCOTT SPEEDMAN   1975/9/1  UK

甘めのルックスではあるが、最初はそれほど興味が持てなかった。TV俳優から始まったキャリア。私が最初に彼を見たのも「フェリシティの青春」というシリーズ。ケリ・ラッセルが主演のこのシリーズで彼の役どころは、ラッセルが恋焦がれてストーカーまがいの執念で追いかける彼女の先輩。このラッセルがイライラする女で観ることなく観てしまってはムカついて頭にきていた。
このドラマ自体がこんな印象だったから彼の印象も良くないのかもね。余りにくだらなくてさすがに途中で観るのを止めました。(だったら最初から観るなよ・・・)

見た目に爽やかな好青年のスピードマン。ルックスは覚えていたけど魅力的には感じなかったのが、なんかいいんでないかい?と思うきっかけになったのは「アンダーワールド」。ケイト・ベッキンセール演じるヴァンパイアと結ばれるライカン(狼男?)のスピードマン。これがスタイリッシュなベッキンセールとの相性も良く非常に印象深い。彼女に守ってもらうやや情けない男ではあるが、その甘めのルックスがここでは効果的。異形の者である戸惑いや自分の運命を哀しみ苦しむのに、彼の滲み出る軟弱さがぴったり。でも暗めの画面にちらりとのぞかせる彼の表情は何気に色気も感じられ、ただのグッドルッキングに終らない魅力が感じられた。続編の「エボリューション」では少しずつ逞しさも見えてきて、ますます磨きがかかっていると思う。この作品に出会えてよかったねぇ。
主人公のカップリングが気に入らないと嵌れない私だが「フェリシティ」と「アンダーワールド」の違いはまさにその典型かと。ベッキンセールが気に入るコトだってそうそうないのにねえ(笑)。

「アンダーワールド」以前に観ていたのは「デュエット」。グィネス・パルトロウやヒューイ・ルイスと一緒にアンサンブルキャストの一人だった。結構メインの役立ったにもかかわらず印象が薄いのは、やはりTV俳優の域を出られないのかなと思った。

その次の「死ぬまでにしたい10のこと」も印象は薄いものの、実はこの役は非常に彼らしいと言える。自分の死期を知ったサラ・ポーリーは誰にも知らせることなく自分の人生を終らせるための準備を始める。スピードマンは後に残される彼女の夫。何も知らずに子供たちと自分のために別の女性を用意されるなんて、あんまりといえばあんまりな役なんだけど、妻である彼女や子供たちに傾ける純粋な愛情が彼の優しい表情から感じられて、私は痛く彼に同情してしまい、この作品の見方に大きな影響を及ぼした。

「ダーク・スティール」なんて硬派な作品もある。汚職警官役のカート・ラッセルが主演。スピードマンは彼の相棒だが、ストーリー上、ポイントとなる重要な役どころ。この警察の内幕を描く埃と火薬と血の匂いが漂うような作品の中で、軟弱に見える彼がここでもまた印象に残る使われ方。ラッセルのキャラクターが活きてくるには彼の存在が欠かせない。

「アンダーワールド」以降は映画の活躍が増えているようだ。
「トリプルX ネクスト・レベル」なんて娯楽大作にも出演。主人公に振り回されるちょっと頼りないFBI捜査官。またかいって感じだけど、強烈なアウトローがヒーローの映画にはこういう役が必要だからね。無理なくこなすには適役かと(笑)。
ある意味タイプキャストになり気味の傾向にあるが、これからのことを考えれば今はそれでもいいのかも。
「フェリシティ」で注目され、映画で顔を見るようになってきたのは2000年以降だが、キャリアのスタートは95年頃。英国生まれだが育ったのはカナダ。TVシリーズやTVMにコンスタントに出演作があるので、このルックスだしカナダや米国では早くから人気なのかもね。
96年のTVM「デッド・サイレンス」という作品を見た。ジェームズ・ガーナーやマーリー・マトリンが主演のサスペンスで、スピードマンは若い捜査官。アクションもこなしそつなく演じていた。ファンだったら嬉しくなるようなこんな作品が日本ではお目にかかれないまま数多くあるようだ。

TV出身に多いカッコいいんだけどあまり印象に残らない二枚目俳優。少しずつでいいから演技力にも磨きをかけていい俳優になって欲しいと思う一人。見かけたら記憶に留めておいてあげてね♪

コメント

_ 哀生龍 ― 2007年12月16日 23時12分26秒

「死ぬまでにしたい10のこと」の彼はとても好印象で、優しげな笑顔が良かったです。
でも、「アンダワールド」のシリーズの方は、強烈な俳優さんが回りに多くて、あんまり記憶に・・・
彼がと言うより、あのキャラが印象に薄いせいだと思う(^^ゞ

_ めかぶ ― 2007年12月18日 19時07分33秒

なかなかの二枚目なんだけどどうにも印象が薄い。
私が取り上げるツボでもあります。
笑顔が優しげってとこもポイントです♪
素がいいだけに演技力がついて化けるといい感じに成長してくれそう。TV出身俳優で目をつけた人たちにはそう願ってるんです。そのままの人もいますけどねー。(笑)

_ cookie ― 2007年12月19日 14時12分23秒

「フェリシティの青春」の時からハンサム~~と、目はつけていましたが、あのときもどっちかっていうと、ノエル役のスコット・フォーリー http://us.imdb.com/name/nm0004930/
 に惹かれていましたわ~。
しかし、フォーリーも元妻ジェニファー・ガーナーをベンベンに取られちゃったりして、災難ですわね!
「アンダーワールド」のほうは、やわそうな包容力がなんかスピードマンらしくて結構気に入ってます。

_ とらねこ ― 2007年12月21日 01時34分04秒

あれ?『アンダーワールド』の時になかなかイイ男、って思った人でした!でも『死ぬまでにしたい10の事』はさっぱり覚えてないです・・・
あと、『デュエット』も全く記憶にないですーううっ。

_ めかぶ ― 2007年12月22日 17時31分13秒

くっきーさん♪
そうですね、くっきーさんなら「フェリシティ」はチェック済みかも~。
確かにスコット・フォーリーのほうがキャラ的に印象的かもしれませんね。でもどっちを選ぼうとケリ・ラッセルのわけわかんなさにイライラしてました。(笑)
スピードマンが“やわそうな包容力”って、ずばりいい得ていますわ!

とらねこさん♪
「アンダーワールド」での彼を覚えていても、あとは無理ないですー。またどこかで見かけたら気に留めてあげてくださいねー。

_ アメリカではまりました ― 2012年01月29日 20時07分26秒

アメリカで働いていたときに、Felicityを見て、はまりました。
アメリカのドライな風土だと、あのFelicityのふいん気がなんともいいのですが。
Scottにはずーっと注目しています。
誰か日本のファンクラブを立ち上げて下さいませんかねえ。

_ めかぶ ― 2012年02月18日 23時12分39秒

こんな古い記事にコメントありがとうございます。
改めて読み返してみましたが、これ以降の作品が思い浮かびません。
スピードマンは現在も活躍中ですか~?
俳優は30代以降から渋さが増すので、彼のルックスならいい感じになってくると思うのですが。ぜひとも頑張ってもらいたいです。

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