ロバート・ダウニー・Jr.2008年12月30日 02時12分28秒

アイアンマン(2008)
ROBERT DOWNEY JR  1965/4/5 USA

彼を最初に見たのはいったいいつのことだろう。映画を観始めた頃から目にしていて、過去作品を振り返るとどんな役だったか思い出せないものが何本もある。
馴染み過ぎて今更な気もするが、ご存知のとおり彼は90年代半ばから麻薬所持で何度も逮捕され、1998年には服役も。麻薬を絶つことが出来ず現在もリハビリ中ではある。が、ここ最近復活の兆しで続々新作に登場。やはり只者ではない存在感を見せて映画好きには嬉しい。

監督である父ロバート・ダウニーの作品で子役としてスタート。しばらくのブランクの後、80年代後半から90年代前半にかけて活躍したブラットパックのひとり。思い出してみてたぶん一番最初に見たのはジョン・ヒューズの「ときめきサイエンス」。その後「ピックアップ・アーティスト」「1969」「ワン・モア・タイム」「エア・アメリカ」「ソープ・ディッシュ」「ショート・カッツ」「愛が微笑む時」「ナチュラル・ボーン・キラーズ」「オンリー・ユー」・・・。
「愛が微笑む時」「オンリー・ユー」なんてふんわりした作品の彼は役こそかわいいのだがなかなかキュート。
そこそこ端整なルックスで時折見せるコメディ感覚は「サタデー・ナイト・ライブ」でコメディアンとして活躍した成果の賜物。その一方で翳りも見せる一瞬など、演じるキャラクターにちょっとした捻りも垣間見せ、ロバート・アルトマンやオリバー・ストーン監督作品に起用されるなど人気俳優に留まらない何かがありハリウッドでも将来有望視されていたのだと思う。(彼にとってたぶんに欠かせない1本「チャーリー」は実は未見だったりする)
しかしながら「レス・ザン・ゼロ」なんて1本があったが、今思うと妙にリアル。87年の作品だけどその頃から兆候はあったのだろうか。

90年代半ば、困った話題が出始める中も「恋の闇 愛の光」「リチャード三世」「ホーム・フォー・ザ・ホリデイ」「相続人」「ヒューゴ・プール」「ワン・ナイト・スタンド」「追跡者」「イン・ドリームス 殺意の森」「ビッグムービー」とコンスタントに映画出演は続く。突出したものはないものの、かといってこの手の騒ぎを起こす俳優が復帰の度の出演作品にありがちな超B級に落ちることもないのは、やはり彼の持つ個性と実力によるものだと思うのだけど。
どこか繊細さを感じるのは演技だけではなく彼自身の弱さでもあったのかな~と思えなくもない。

2000年以降も個性的な作品が続く。彼らしさを感じてかなり嬉しかった「ワンダー・ボーイズ」に始まり「ゴシカ」「愛の神、エロス」。さらに「グッドナイト&グッドラック」に「スキャナー・ダークリー」の声の出演、結構びっくりなキャラクターの「毛皮のエロス」と作品選びにセンスが感じられるようになってくる。「キスキス,バンバン L.A.的殺人事件」「ゾディアック」なんて思わずにんまりするキャラクターで本格的に復活を感じた。

そして活躍の幅が広がりを見せて面白くなってきたここ最近。ティム・アレン主演のファミリー映画「シャギー・ドッグ」の悪役でちょっと驚いたのが序の口。アメコミヒーローの「アイアンマン」の主演と聞いたときは疑問に思ったがこれがびっくりするほど面白かったから嬉しい驚き。本人も実に楽しそうでこんなロバート・ダウニー・Jr.も有りだよ、有り♪
さらにさらに次にきたのは「トロピック・サンダー」。次は笑えるロバート・ダウニー・Jr.を目指すのか?なりきり演技派オスカー俳優(しかもオーストラリア人~)にして作品のために手術で黒人になるってどういうキャラクターだよ(笑)。
で、これがまたドタバタコメディに終わらない面白さだった。こんなのもイケるんだ。ホントに芸達者な俳優なのねぇ。
余談だが「トロピック・サンダー」の中で流れた彼の役カーク・ラザラスとトビー・マグワイア共演の映画"SATAN'S ALLEY"の予告編。本編を是非とも観たいと思ったのは私だけではあるまい。(http://www.kirklazarus.com/

シニカルなキャラが得意なのは以前から。演技に定評があるのも出演作の名だたる監督を見ればお墨付きもいいとこ。コメディに快作が出てきたら言うことなし。今後はどんな?と期待は高まる。
笑える個性派。ロバート・ダウニー・Jr.の快進撃はまだまだ続く~。

コメント

_ 哀生龍 ― 2008年12月30日 10時45分17秒

たまたま今、「レス・ザン・ゼロ」の小説を読んでいる最中です。
知らない間に色んな作品で出会っていたRDJですが、本当にキャラの幅が広くて、切なさを感じさせる陽気なキャラなんかやらせたらもう最高だと思ってます!
"SATAN'S ALLEY"は、哀生龍も本編が見たい(笑)
ラザラスの真っ青の瞳が忘れられません!!

まだネットで見られるRDJとティム・ロスの25分程度の作品「Whatever We Do」は、確かトビーがプロデュースして、彼の家か何かを使ったと言う事を聞いた記憶があります。
コメントのURLに入れておきましたので、気が向いたら見てあげてくださいね!(前にもご紹介したかも・・・)

_ めかぶ ― 2009年01月02日 08時23分44秒

りんさん、ども♪

まあタイミングがよかったですね♪
いろんな作品で見る度にこの人の巧さ、存在感に感心してしまいます。お願いだからいなくならないでね!と、いつも思っています(笑)。
レアな情報をありがとう!楽しませていただきます~。

_ taka ― 2009年01月04日 12時10分48秒

ロバートはお目々が可愛いですね~(≧▽≦)

去年の「アイアンマン」「トロピックサンダー」は劇場鑑賞しました。
完全復活~って感じのメジャー作品でしたね。
このままがんばって日の当たるとこにいて欲しいです(;´д`)ハラハラ

それ以外だと「ゾディアック」「キスキスバンバン」「ゴシカ」 そして「チャーリー」
有名作品しか観てないんです(^ ^ゞ
「チャーリー」のキュートな演技が好きです。

_ めかぶ ― 2009年01月04日 23時35分44秒

takaさん、ロバートもお好きですか♪
基本的に童顔ですよね。最初はジョン・ヒューズ作品に出ているくらいですし。そのころの彼はもっと可愛いですよ・・・たぶん(笑)

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