狼の死刑宣告2009年10月22日 22時01分49秒

狼の死刑宣告(2007)
狼の死刑宣告 DEATH SENTENCE
2007 米 監督:ジェームズ・ワン
ケヴィン・ベーコン、ケリー・プレストン、ギャレット・ヘドランド、アイシャ・タイラー、ジョン・グッドマン

絵に描いたような幸せな家庭を妻と二人の息子を持つコンサル会社(?)の副社長の男。
彼の人生が逆転したのは・・・街のギャングに将来有望な長男を殺されたのが事の発端。
この事件、二人が入ったガソリンスタンドの売店に強盗に入り店員と息子を惨殺。ところが金も取らずに逃走した。そのときは逃げられたものの、父親は犯人と格闘して顔を覚えていたことから逮捕されるが、目撃者が彼だけなことと、実は犯行の動機が強盗目的ではなく、新人がギャングに入るための儀式として人を殺したのだということ。自分の意思でないということなのだろうか、実刑になっても取引でせいぜい5年の服役にするのが精一杯。重刑を求めて争うとなると弁護士は目撃のあいまいさを突いてきて無罪を主張。下手をすれば逃げられる・・・。
この理不尽さに父親は証言を覆し、釈放された犯人に復讐を果たす。
しかし相手はギャングで、しかも彼が殺したのはそのギャングのリーダーの実弟だった。
怒りを滾らせるリーダーはまたしても報復に出たことからギャングと普通の家庭の男の戦争が始まる。

チャールズ・ブロンソンの「狼よさらば」(邦題に“狼”を入れたのはこれを意識してるよね)、新しいところではジョディ・フォスターの「ブレイブ ワン」のような、「法が裁かないなら、俺が殺る」ってやつですな。
このタイプ、なるほどケヴィン・ベーコンにうってつけな役かもしれない。
幸せなFamily Man が、怒りに復讐へと駆り立てられる様は鬼気迫るものがある。が、所詮素人なわけで、殺しが様になっているわけではない。「復讐なんて・・・」と一瞬思いとどまったり、最初の殺しの時の動揺ぶりなどはそりゃそうだろうと納得。そこから始まった報復、全面戦争に至っても、辛くも生き延びているというのが正しい。
その弱さとそれでも戦わなければならない・・・と切り替わる彼の心情。ここんとこの表情といい演技といい、ケヴィンの持ち味、上手さ炸裂というところだろう。

とベタ褒め(ベタ惚れ)してはおりますが、事件前のお父さんしてる彼を見るなり「老けたな~」が第一印象。“狼”と化した後も彼には、ブロンソンやジョディの時のようなかっこよさはない。ただならぬ悲壮感と怒気だけに突き動かされる素人の報復者なのである。傷だらけの頭を自分でバリカンで刈り上げスキンヘッドにし、これまた傷だらけのカラダに自分で不器用にバンデージした上に死んだ長男の革ジャン。一見してまったくかっこいいとはいえない・・・が、見た目に囚われないシブさというか美しさというかなんというか・・・この姿。一見の価値ありだ。

そういえば・・・2006年の12月にベーコン・ブラザーズの来日公演でケヴィン(生ベーコン・・・)を見た。あの時の彼、そういえば五分刈りくらいで珍しいと思ったのだけど、そうか~これの撮影が終わって間がなかったのか~。納得♪


こんなケヴィンと一緒にいて、すっかり彼の“味”を堪能しまくった短くも深~い2時間弱の後は・・・初めての店に足を運んだ。大好きな人の姿を堪能して、美味しいお酒を楽しんで、幸せな時間に癒された。いい一日でしたわ♪

コメント

_ ゆりえ ― 2009年10月25日 07時40分53秒

おはようさん。
そーか、生ベーコンから3年近くたったんだ~。なんて早いんだ、月日のたつのは。

かっちょ良かったよね~、ベーコン。
この映画の撮影直後だったとは。
「ブルーノート」も初体験でございました。

_ めかぶ ― 2009年10月26日 00時02分41秒

ゆりえさん、こんばんは♪
そうなんです。3年になるのですわ。
なので今回のお姿は3年前のものになります。
「告発」ばりのスキンヘッドというか、坊主ですよ。
しかも自分でやってるので・・・これのケヴィン、ゆりえさんには是非見て欲しいです。

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