「あのスキーはどこへいった?」 西澤 保佑2011年11月14日 22時28分21秒

「あのスキーはどこへいった?」 西澤 保佑
(河出書房)

スキーブランド「NISHIZAWA SKI」はバブル崩壊を機にスキー業界から撤退。「NISHIZAWA SKI」を生んだ西澤家の歩みと経営者である著者の生い立ちから日本のスキー文化と戦後社会と経済、そして未来へ向けて。

「NISHIZAWA」というスキーブランドを知っていますか?20代前半のバブル真っ盛りの時代に数年齧った程度でやらなくなってしまったスキー。それでも運動神経が千切れているような私が唯一そこそこ“できる、楽しめる”と言えたスポーツ。
そんな私が買った最初で最後の板が「NISHIZAWA」だった。

やらないままお荷物になった板は何度目かの引越でとうとう廃棄処分。すっかり忘れてしまった数年前に、「NISHIZAWA」がとっくにスキー業界から撤退していたこと、経営母体が元は地方の一書店であったこと、現在の書店の本社が福島にあることを知った。
若い時分に嵌ったスキー、気に入っていた板、現在の経営母体が福島の書店。不思議な繋がりがこの本を手にするきっかけとなった。

ノンフィクションはあまり読まないし、ましてや一企業の経営者の回顧録なんて初めてかも。経済の専門書は今さら素直に頭に入ってこないけど、バブル期に空前の好景気に乗り、崩壊とともに事業をたたまなければならなくなった。それもそんな企業の経緯なら興味を持てそうだと。

面白く読めました。繰り返しになるけれど、スキー業界の歴史から始まって、経営母体の西澤家の古い歩みと著者の生い立ち、「NISHIZAWA SKI」の隆盛から終焉まで、そして地方の一書店経営者としての出版・書店業界のこれから。ついでに日本経済のこれからとそこに生きる高齢者としての生き方まで・・・。
まぁ、よく注ぎ込んだもんだ。西澤家の母体「西澤書店」とスキー業界の歴史はとても面白く読んだ。スキー業界が急落した背景にはバブル崩壊だけじゃなく、増えてゆく暖冬、そして阪神淡路大震災の影響があったことも知った。
書店は地味で儲からないが確固たる地元密着の経営で生き残っていけると著者は言う。Amazonなどのネット販売などで書店の大規模経営が危ういものであることを分かってはいるようだが、ここ数年の電子書籍の発展は読めているのだろうか?これが書かれたのは2008年。時代は一年単位で変化していくのだよね。
著者は日本経済のこれからに非常に明るい展望を持っている。素人ながら“そんなんあり得るのか~?”と思うような内容でびっくりするくらい。まぁ、そこはこれから嫌でもわかっていくことではあるが。
スキー業界も書店も荒波の時代を乗り越えるのは大変な事業なのだろうか。他の事業ならうまくいくのだろうか。経営手腕の問題なのか。難しすぎて私には分かりませんが、今はまだまだ漠然と不安な時代には違いない気がしている。
“本屋さん”は大好きだ。今は福島市で2店舗を構える「西澤書店」の今後を案じて止まない。

「フォネット詩集 G線上のマリア」 平本照麿2009年09月24日 01時11分50秒

「フォネット詩集 G線上のマリア」 平本照麿
「フォネット詩集 G線上のマリア」 平本照麿
(朝日出版社)

「フォネット=四行プラスタイトルの五行で纏める言葉の塊を、ぼくは勝手にこう呼ぶことにした。俳句や短歌のように字数や季語にとらわれることもない、自由詩のように冗漫になることもない。ただ、四行という怠慢な縛りがあるだけだ。」
エピローグより

友人に貸していた本が戻ってきた。こんな本を買っていたことすら忘れていた。
単行本は高いし、図書館を利用するのが関の山。しかも詩集だなんて・・・物語好きの私には、まず選択肢にないものなんだけど・・・。
新聞の書籍広告で見つけて衝動的に欲しくなった。2004年の初版第1刷だから発売されてすぐ買いにいったんだろうな。

何がそんなに私の目に留まったのだろうか。

忘れていた本のページをめくる。

「ああ、マリア

 ぼくの体の中を風が吹き抜ける
 なんと爽やかな朝の淫靡な残香
 冷徹な肌に激しく燃えつきた欲情よ
 マリア、きみはぼくを狂わせた!」

これか・・・?

本の中の1篇が紙面にそのまま載っていたのだが、果たしてこれだったか・・・。いずれにしてもこの“マリア”を詠った詩だったはずで、結構刺激的だったのは記憶にある。
どきっとした。
どきっ・・・と、するよねぇ。

激しい恋の詩だ。恋だけじゃなく、家族への愛と死、自然や季節、旅した街の風景、時間・・・。
あらゆる事象に向き合い吐き出される言葉はストレート過ぎる。

「詩は書くものではない、つかむものだとぼくは思っている。心が渇望しているとき、飛んできた真理を一瞬にしてつかむ。つかみ損なったら永久におしまいだ。その瞬間だけ、本当の詩が生まれるとぼくは信じている。(中略)
ただ残念ながら、満ち足りた日常から詩は生まれない。心が飢えている時だけ、詩は向こうからやってくる」

作者が詩についてエピローグで述べている。
なるほどである。
才能にもよるだろうが書こうと思って書けるもんじゃないとは思う。
もともと好きじゃないのよね。
抽象的な言葉の羅列から読み手が読み取らなきゃならないんだったら、最初から長文でわかりやすく書けよ。ずっとそう思っている。論文じゃないんだからじっくり読み込んで要旨を読み取れだなんてやってられない。まして詩なんて自分の中から溢れてくるエッセンスなのだからわざわざ抽象的に書く意味も判らない。だから詩って好きじゃなかったのだ。
でもこのフォネット=四行詩はかなり激情的に直球を投げるような言葉の繋がりばかりで比較的わかりやすい。長ったらしくもない。

私は、本は一度読んだらなかなか読み返すことってないのだけど、これはそうでもないかもしれない。忘れた頃にまた取り出してそのときに、どきっとするものを探してみようか。

で、今回は・・・

「小さな喜び

 小さなことに傷つく心は
 小さな喜びにもうちふるえる
 人の痛みに気づかぬ心は
 自分の傷にも気がつかない」

幾つかあったけど、こんなところにしておこう。
あまりにストレート、これが今だと言うにはさらけ出しすぎるから(笑)

「チャイルド44」 トム・ロブ・スミス2009年02月11日 20時07分05秒

「チャイルド44」 トム・ロブ・スミス
「チャイルド44」 トム・ロブ・スミス
CHILD 44
by Tom Rob Smith
(新潮文庫)

1950年代スターリン恐怖政治下のソ連。モスクワの国家保安省のエリート捜査官レオ・デミドフは死亡した息子は殺されたのだと主張する部下の家族に、「殺人ではなく事故だった」と説得するよう命じられる。省内の確執と陰謀によって地方の民警に移送されたレオはその地で再び子供の死体を目にする。適当な容疑者が逮捕されたが、彼の脳裏にモスクワの1件が蘇る。

これも2008年度このミス海外版で1位の作品。書店でも積まれているし、図書館でも人気が高く、30人以上待ち。半年もすれば読めるかと思っていたら友人の間でも評判で、思いがけなく待たずに読めることに。(ありがと~う!)
上下巻で700ページ強の長編だが、不思議に引き込まれるようで、私でも1週間ちょいで読めてしまった。 なので早い人は2、3日で読めます。訳がミステリー翻訳で馴染みの田口俊樹なのでなおさら非常に読みやすいのかも。

冒頭から上巻の終盤近くまではいつ事件の核心場面になるのか?と思いながらも、舞台となる独裁国家だった恐怖政治下のソ連の国家、国内の様子がこれでもかってくらいの描写が凄まじい。エリート捜査官の主人公たちも貧しい市民の暮らしが明日はわが身。同僚を告発してもわが身を守らなければならない状態。実際、主人公は部下の恨みをかって処刑寸前で地方に移送される。
サスペンス物語はここからが本番で、下巻の展開はめまぐるしく逃亡者さながらの主人公と犯人を追いかけてどんどんスピードが増す。序盤の情景が最後にそう繋がるのか~と、練られた構成が巧みだ。
読み応えのあるサスペンスに独裁国家、時代に絡めた人間の信頼関係に訴えるシリアスなドラマだった。

その歴史にあまり明るくないスターリンの時代と国家。凍えるような寒さの冬の描写が「ゴーリキー・パーク」を思わせた。貧しい市民の暮らしは想像を絶する厳しさで、はじめて知る内情だった。雲泥の差があるエリートと反体制派と目された人々の暮らし。国家が第一で個人は二の次。
その中で共通して描かれるのがどの家族にも“兄弟”がいること。最初に登場する貧しい兄弟に始まり、モスクワの最初の遺体は雪遊びをしていた兄弟の弟。主人公がスパイ容疑で追う獣医には二人の娘、主人公を敵視する部下は自分の兄を告発し、捜査に手を貸す民警の署長にも二人の息子がいる。逃亡の先々で手を借りる田舎の家族たちにも複数の子供たちが。そして犯人にも・・・。
時に温かく、時に厳しく。最初から最後まで様々な場面に織り込まれた数々の兄弟たちの姿がどれも鮮やかだ。この“兄弟”たちに込められたものは何なのだろう。
サスペンスとして面白く読めたのは確かなんだけど、ヒューマンドラマ部分に冷静になる。盛り上がって楽しく読めるエンタメとはちょっと違うなというのが正直な感想。

さて、各国で人気を博した本作は当然ながら映画化権が売れている。しかもリドリー・スコットですと。となると主人公はラッセル・クロウ!と考えるのは安直過ぎる?(笑)
主人公は“ハンサム”なロシア人。私が思い描いて読んだのはニコライ・コスター・ワルドウなんだけどな。ちょっと若いかなって気もするが、主人公は30代なんだよね。
敵視する部下、微妙な関係の妻、民警の署長、そして犯人。と、いい役者が揃ったら映画として十分成功しそう。リドリー・スコットに期待します。

「快盗タナーは眠らない」 ローレンス・ブロック2009年01月31日 09時42分22秒

「快盗タナーは眠らない」 ローレンス・ブロック
「快盗タナーは眠らない」 ローレンス・ブロック
THE THIEF WHO COULDN'T SLEEP
by Lawrence Block
(創元推理文庫)

眠らない男タナーは、人知れず眠っているアルメニア埋蔵金貨の情報を得てトルコに渡る。が、到着した途端に空港でスパイ容疑で逮捕されてしまう。

いつも参考にするその年のミステリベストテン。2008年度にランクインしていたローレンス・ブロックの「タナーと謎のナチ老人」。これがシリーズ物で先に第1弾を読んでみることにした。
ローレンス・ブロックはミステリ作家としては有名らしいが、本作はその初期作品でなんと1966年の発表。日本では2007年に初めて翻訳された40年前の作品である。

読み始めてなるほどちょっと時代的に古さを感じたがしかしそれもあっという間。主人公タナーの特異なキャラクターと、スパイ小説のようなそうでないような不思議な雰囲気、先の読めないストーリー展開。どれをとっても他に類を見ない珍しさが面白くてサクサク読めてしまった。
何が特異って主人公エヴァン・タナーは戦争で脳に銃弾を受けた影響で睡眠を必要としなくなってしまったというのだ。1日24時間、人が睡眠に使う約8時間くらいを適度な休息というかストレッチなどでまかなえてしまう彼は残りの時間を各国の語学習得に使い、異能な人物となる。

物語は埋蔵金貨をいただきにトルコへ行くがイスタンブールでスパイ容疑で逮捕される。が、強制送還される途中のアイルランドで無謀にも脱出を図る。更にそこで本物のスパイと思しき人物に何やら文書を託された瞬間に彼は死亡。逃亡者タナーは殺人容疑もかけられ本格的にスパイとして指名手配される中、欧州各国に散らばる人脈を頼ってトルコまでヨーロッパ横断の冒険の旅を続ける。
まず読み始めてすぐに判ることなのでネタバレしてしまうが、彼はスパイじゃない。でも誰もが彼をスパイだと思って疑わないのだ。彼は何も望んでこうなったわけではないような。でもなぜ?そこまでしてトルコに行く?そこはタナーのキャラクターの成せる技で文中でも語られるが微妙で面白い。そのズレがなかなかクールで作品としての方向性が見える。本格的スパイ小説と違うところ、40年前に書かれたものとは思えない感覚。ここが本書の面白さだ。

巻末の尾之上浩司氏の解説が面白い。本書とスパイものに関して述べているが、彼の言ってる事がほとんどを物語っているので引用させてもらう。

“本書の狙いは「定型をなぞると見せかけて、スパイものの要素を片端からおちょくる」ことにあったと見てまちがいない。だから、設定に目を通してから本書を読みはじめた読者は、あらゆる意味で予想を裏切られるはずだ(作者は「裏切りはスパイものの常道」と言いたかったのかもしれない)。”

“アンチ・ヒーロー”“冷めた視線”“ひねくれたアプローチ”。これが本書のスタンスである。

さてこの解説、他の部分を読んで爆笑した。スパイものは60年代から人気のジャンルで、イアン・フレミング原作、ショーン・コネリー主演で「007」シリーズが映画化されたのに端を発して数々の小説、テレビ、映画までにその影響はおよぶ。文中に挙げられたタイトルが面白い。
先の007に始まり、ドラマの「0011ナポレオン・ソロ」「0022アンクルの女」「スパイ大作戦」「アイ・スパイ」「プリズナー№6」「ジョー90」。映画だと「サイレンサー」シリーズ、「電撃フリント」シリーズ。
そして本作タナーシリーズに通じるものとして挙げられたのが、アンチ・ヒーロー路線として「黄金の七人」「ファントマ」「セイント」「唇からナイフ」。小説の「悪党パーカー」から「ルパン三世」。冒険もの的な感覚で「インディ・ジョーンズ」。“スパイものの要素を片端からおちょくる”ってんで「オースティン・パワーズ」「スパイ・キッズ」「ハドソン・ホーク」まで出てくる始末。ちなみに尾之上氏が一番近いと思ったのは「暗殺者」が原作の「ボーン・アイデンティティ」を始めとするシリーズで、エヴァン・タナーはマット・デーモンをイメージするそうだが、私はもっと軽い感じでありながらより無骨なマーク・ウォールバーグを連想した。

さて第1弾を読んだのでそのうち「タナーと謎のナチ老人」を読むとしよう。日本で発行されているのはこの2冊のみだが、なんせ40年前にスタートしたこのシリーズは現在8冊。どれも興味をそそられる筋書きのようだ。中でも1998年発表の8冊目“TANNER ON ICE”は四半世紀ぶりの最新刊で、“二十五年間冷凍睡眠状態にあったタナーの再生が明かされる、といった具合。オースティン・パワーズもびっくりの展開である。”だって(笑)。ものすごく読みたいんですけど~。人気が出ればこのシリーズは順次刊行していく予定だそうで、是非ともお願いしたいところだ。

「航路」 コニー・ウィリス2008年11月08日 19時13分49秒

「航路・上」コニー・ウィリス
「航路」 コニー・ウィリス
PASSAGE
by Connie Willis
(ソニー・ マガジンズ)

臨死体験を研究している認知心理学者のジョアンナは神経内科医のリチャードの"臨死"を科学的に解明しようとする研究プロジェクトに協力。ついてはなかなか集まらない被験者になり代わって自ら実験に参加する。擬似臨死状態で彼女が見たものは・・・。

臨死体験の謎の解明をテーマとした本作は単行本で上下巻合わせて800頁を超える長編大作。1ヶ月かけて読んだがなかなか(ホントに)重量感のある作品だった。
臨死体験の多くは「天使を見た」とか「死んだおばあちゃんに会った」とか「トンネルを抜けたら光に包まれた」とか「まだお前の来る所じゃないと追い返された」とか・・・。戻ってすぐに体験談を聞かないとイメージが先行してその手の話に自ら作話されかねないと考える、臨死体験を科学的にとらまえようとするふたりの医師が主人公の本作。
夢さえ起きてすぐに忘れてしまうのだから臨死体験も大差ないのかな~とぼんやり思った私。ありがちなストーリーのミステリーの世界において、ちょっとこのテーマは面白そうだと手にしてみた。

コニー・ウィリスは基本はSF作家なのだそうだ(さしずめ日本だと宮部みゆきだってさ~)。言われてみればSFといっても通じるだろう話かもしれない。しかしながら、登場人物のキャラクターからコメディタッチのキャラクターの行動など文章はかなり面白く、現世と"臨死体験世界"を行ったりきたりする構成など興味深いディティールなど作品に引き込まれる要素がいっぱい。なかなか楽しかった。(でも読みきるのに1ヶ月かかってますけど・・・)
さらに映画への興味もあるらしく本作内に登場する映画タイトルは80年代以降の作品で30本近くごろごろ・・・。せっかくだから後に紹介しよう。

主人公のジョアンナは仕事一筋で没頭すると髪振り乱し、女を捨てたような身なりになってもお構いなしってタイプ。でもきっと細身のブロンド美人なんじゃないかと勝手に想像する。思い浮かんだのは「マイノリティ・リポート」のトム・クルーズの妻、TVシリーズ「コールドケース」の主人公リリー・ラッシュ役のキャサリン・モリス。
もうひとりの主人公、リチャードは作品中でも表記されているがブロンドのキュートなハンサム。こちらは「アップタウン・ガールズ」でブリタニー・マーフィーと絡むミュージシャン。TVシリーズ「Dr.HOUSE」のキュートな青年医師チェイス役のジェシー・スペンサーなんてどうだろう~。
年齢は書いてないが、ジョアンナの方がお姉さんっぽい。っていうか、リチャードが未熟っていうか・・・どんくさいっていうか(笑)。そこがキュートなのかもしらんが。どっちにしてもキャラクターの描き方は誰を見ても魅力的である。物語としてはそこが大事なんじゃないかな~。

ストーリー展開が途中でびっくりさせられるが、後の展開でなるほどなるほど、コニー・ウィリスの力量の見せ所なのだろう。謎解きに迫る最後まで一気に読ませる手腕はなかなかのもの。
科学的、精神分野的表記があり中には読みにくい部分もあるが、全体的にはそんなに難しくない。登場する場面がある意味バラエティに富んでいて想像しながら読むのが楽しい作品ではないかと思うー。

作品中に登場する映画タイトル(めかぶのわかる範囲で):
「フラットライナーズ」「タイタニック」「相続人が多すぎる」「ダイヤルM」「少年は虹を渡る」「わんわん物語」「グローリー」「ジョー・ブラックをよろしく」「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」「愛の選択」「プリティ・ブライド」「プリティ・ウーマン」「ファイナル・デスティネーション」「タイタンズを忘れない」「ホワット・ライズ・ビニース」「ファイト・クラブ」「ダンス・ウィズ・ウルブズ」「ピアノ・レッスン」「サウンド・オブ・ミュージック」「ヒンデンブルグ」「ボルケーノ」「タワーリング・インフェルノ」・・・などなど。