オリヴァー・プラット2008年04月05日 18時52分47秒

インポスターズ(1998)
OLIVER PLATT   1963/1/12  カナダ

今回もベテラン性格俳優であります。彼も80年代からよく見ている人。メジャーから、マイナーから、ブラットパック俳優たちの出演作に頻繁に出ているので映画好きの方なら、ああこの人ねって思ってもらえると思う。
お世辞にもイケメンとは言えない。しかも小太りだし。でもでも非常に親しみを感じるのはなぜだ?その姿を見ると安心できる何かがある。 主人公のよき理解者となり、助けとなりという役が多いのはその安心できる何かがあるルックス故ではないかと。

私が観た80~90年代の彼の出演作をざっと挙げてみようか。
マシュー・モディンの「愛されちゃってマフィア」、ハリソン・フォードの「ワーキングガール」、ジョニー・デップの「妹の恋人」、ケヴィン・ベーコンの「幸福の条件」、ティモシー・ハットンの「派遣秘書」、サンドラ・ブロックの「評決のとき」、エディ・マーフィーの「ドクタードリトル」。他にも「ハリウッドに口づけ」「ベートーベン」「ファニー・ボーン 骨まで笑って」「ブルワース」「サイモン・バーチ」「娼婦ベロニカ」「U.M.A./レイク・プラシッド」「スリー・トゥ・タンゴ」・・・。さあ、何本思い出せますか?
90年代の傍役俳優の代表格といってもいいと思う。よく働いてましたねえ(笑)。ドラマ、サスペンス、コメディ。いい奴もやな奴もエラさもピンきり。何でも来いですがな。素晴らしい~。

私が最初に観たのは「フラットライナーズ」ではないかと。キーファー・サザーランド、ジュリア・ロバーツ、ケヴィン・ベーコン、ロブ・ロウと、今考えるとかなり豪華なキャスト。彼らは医学生で研究で臨死体験をするために行った実験で恐ろしい事態をまねくことになるというサスペンスホラーだったのだけど。この医学生仲間の一人にプラットもいたのだよね~。確かに彼らとは同世代なんだものね。独特の味があるからこれだけのキャストに合っても埋もれない。でも邪魔にならない。ストーリー的にツボを押さえた、脇役的な大事なポジションはしっかり掴んでいる。この頃から彼の役回りは決定付けられてたのかもしれないと思う。

さらに印象強かったのは「三銃士」。クリス・オドネルのダルタニアンに、これまたキーファー・サザーランドとチャーリー・シーン。で、プラットでもって“三銃士”である。プラットは楽しい男ポルトスだったけど、いいキャラだよね。作品自体はコメディっぽくもあるが、そこは愛嬌!私は結構好きだったわよ、これ♪
やっぱりこのルックス、体格がコメディ部門担当の役回りが多いのも頷ける。サスペンスアクションの「エグゼクティブ・デシジョン」での彼も、飛行中の揺れる機内で、タイムリミットが迫る爆弾を前に、転がり汗だくで解体に悪戦苦闘するところなんて彼ならではの味だろう。オフィスか研究所にいたところをスーツのまま突然引っ張り出されてきた科学者。「なんで俺がこんなところに」状態の彼はこのパニック映画の中でも大きな見所だったと思う。カート・ラッセル、ハル・ベリー、スティーヴン・セガールに全然負けてませんがな。

「エグゼクティブ・デシジョン」もそうだったけど「アンドリューNDR114」とかの科学者、研究者といった学識者役。白衣が妙に似合うのはその体格のせいかオタクっぽい感じがするからか・・・。

コメディっぽいのが得意なのはルックスだけのせいではない。「ファニー・ボーン 骨まで笑って」のコテコテコメディにはまれるセンスは只者じゃないと思う。スタンレー・トゥッチが監督した「インポスターズ」も、「ヘッド・ロック GO!GO!アメリカン・プロレス」も抜群のコメディセンス。楽しくてとにかく可笑しい。しかもこの3本はどれも主演級。こういうコメディで輝く人は何かが違うといつも思うんだが、やっぱり!彼は大学で演劇の学位を取得。俳優としては舞台デビューが先。基本をしっかり積んだ人でした。舞台で鍛えた演技力は確かなもの。やな奴もいい奴も。シリアスもコメディも役に応じて演じ分け可能。なるべくしてなった助演系俳優なのだね。そのどれもが生き生きしているのは脚本と役の選び方が巧いから。それが出来るのは、実力派にして自分の魅力の発揮どころを捉えているからだと思う。     

2000年以降も活躍のスタンスは変わらない。
「ガンシャイ」「サウンド・オブ・サイレンス」「スナイパー」「ロード・トゥ・ヘル」「アイス・ハーヴェスト」「愛についてのキンゼイ・レポート」と、続々。やっぱりメジャー、マイナー選り取り見取り。変わってきたのは年齢か(笑)。「スプリング・ガーデンの恋人」では町長さん。「エイプリルの七面鳥」ではケイティ・ホームズのパパですよ!そうなのか?と思ったが、意外に年齢的にはおかしくないんだねえ。うーん。俳優も20年やってりゃ、そうなるかあと。
「カサノバ」では嫁を娶りに来た豪商だったけど、本来の婚約者であるシエナ・ミラーではなくて、その母親のレナ・オリンとくっついてしまった。レナ・オリンってのは極端だけどね・・・。

傍役俳優を長くやっていると仲間も出来るんでしょうねえ。先に挙げたスタンレー・トゥッチの「インポスターズ」やケヴィン・ベーコンの「バイバイ、ママ」など、俳優の監督作に出演してるあたり、いろいろと想像してしまうんですが。
役から感じる人当たりの良さ、安心感を憶えるルックス。きっといい人に違いない!と思ってしまうんですが。いいよね♪

安心して見ていられるのは巧いから。そのルックスも演技も面白くて可笑しくて・・・。なんだかんだ言っても、やっぱりこの人好きだわ。それもかなり(笑)。

コメント

_ ゆりえ ― 2008年05月02日 08時06分11秒

おはようございます。
昨日たまたまムービー・プラスで「三銃士」やってました。
「海賊ポルトスだぁ」とか言いながら嬉しそうに飛び回ってました、プラット。

「サイモン・バーチ」の頼りがいのあるアルマジロおじさんが好きだな。
「アンドリューNDR114」のロボット一筋の科学者も。

_ めかぶ ― 2008年05月03日 10時56分41秒

ゆりえさんにとっても、かなり馴染みの俳優ですよね。
うん、好きだと思う(笑)。
今月は「三銃士」が観られるのかー。
私も久しぶりに再見しよーっと。

_ ゆりえ ― 2008年05月23日 16時36分27秒

こんにちわ。
ムービー・プラスで「ヘッドロック~」やってましたよ。
途中からでしたが観ました。
プラット、体張ってますねぇ。
筋肉質ではない体を隠すためか、王様の衣装でしたが。

_ めかぶ ― 2008年05月25日 23時50分00秒

>プラット、体張ってますねぇ。
張ってましたねぇ。
ゆりえさん「カサノバ」観てますか?
これのプラットも体張ってますよね・・・これまた超メタボですけど(笑)。

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