2010年のベスト ― 2011年06月19日 16時31分26秒
何を今頃・・・。2010年のまとめが昨年以上にもたもたと今頃になってしまいました。
2010年は気分の落ち込みが激しく、映画鑑賞本数が激減(この現象は2011年に続く)。そのためかベスト10も集められませんでした。
★インセプション
(500日)のサマー
ハート・ロッカー
ヴィクトリア女王
ジョージアの日記
2010年の俳優:ジョセフ・ゴードン・レヴィット
(インセプション、(500日)のサマー)
2009年の女優:該当なし
旧作鑑賞が減りまくりで私ならではの珍品のベスト入りが皆無。われながら面白くもなんともないですねぇ。
劇場公開作品は当たりハズレが激しく、期待を裏切ってくれるものもあり・・・。
そんな中でベストに挙げた「インセプション」。全国公開系がベストになるのは久しぶりですね。しかも“でかぷー”主演作。彼の主演作はこの年には「シャッター・アイランド」がありました。これは2003年にベスト(だったと思う)「ミスティック・リバー」のデニス・ルヘイン原作。期待していたのにめちゃめちゃがっかり。でかぷー主演でスコセッシ監督だから不安はあったんだけど・・・的中!ところがところが、まさかでかぷー主演のSF作品がベストになるとは思わなかった。我ながらびっくり。でもこれは他のベストたる要因があったわけで。何と言っても「インセプション」における“夢”の映像表現は私が思う“夢”の感覚そのもの。鳥肌モノの臨場感で久しぶりに劇場でワクワク出来た作品でした。さらに共演のジョセフ・ゴードン・レヴィットのこの作品における存在は大きい。実に魅力的なキャラクターだった。他の共演者全員とのバランスが良いのも勝因。渡辺謙も今までのハリウッド作品の中で一番かもね。
でかぷー・・・やっぱりスコセッシ監督とはお別れすべきでしょう。
レヴィットは安心して観られる俳優の一人になりました。一昨年の「ルックアウト」で久しぶりに見たかと思ったらメキメキ成長。「(500日)のサマー」は等身大の青年役。普通で可愛げがあってストーリーに溶け込んだ魅力的なキャラクターを体現。今後も益々楽しみ♪
同じことがエミリー・ブラントにも言える。楽しみにしていた「ヴィクトリア女王」は期待に違わず魅力的な女王だった。どちらかと言えば地味でゴージャス美人女優ではない。落ち着いた雰囲気と意志の強そうなダークな瞳は女王役に合っていた。エリザベスとはまた違う恋にも素直な女性らしさも備えていて、ルパート・フレンド演じるアルバート公との夫婦像はとっても素敵。
「ハート・ロッカー」でジェレミー・レナーを持ってきた意外なキャスティングには大拍手。作品自体の完成度も高い。キャサリン・ビグローの作品は私にはハズレなしかも。
唯一の家観作品のベスト入り「ジョージアの日記」は女の子気分を満喫できる楽しい作品。知っている俳優が皆無にもかかわらず楽しいと思える作品に出会えるのは驚きを伴って幸せな気分になる。それがガールズ・ムービーだったので嬉しさひとしおだった。
そんなこんなで気が滅入って映画鑑賞もままならず、ブログの更新も出来ないでいた2010年。今年こそはとベストをまとめ始めた春先に、東日本大震災が起こりました。幸いにも私の福島県の地元は津波の被害も地震の被害にも遭わずに済んだのですが、事故の遭った原発から60㎞。今も両親は地元で暮らしています。震災から1ヶ月は精神状態が普通ではなかったなと思います。時間が経つとともに気持ちの切替ができるようになりました。ふと辛さが蘇ってくることはありますが、前を向いて息の長い復興支援をして行こうと思っています。
映画は、今の私にとって、日常の生活や気分を忘れさせて元気を与えてくれるカンフル剤のような役割を強めてくれています。一時こんなことのあった後なので、辛い映画はキツくなってしまいましたけどねぇ。それでも1本でも心を打つ作品に出会えるようにこれからも映画は観続けて生きたいです。素敵な俳優たちにもどんどんめぐり逢ってブログも更新していきたいしね♪
ではまた来年・・・おっと、勿論ベストがですっ!
2010年は気分の落ち込みが激しく、映画鑑賞本数が激減(この現象は2011年に続く)。そのためかベスト10も集められませんでした。
★インセプション
(500日)のサマー
ハート・ロッカー
ヴィクトリア女王
ジョージアの日記
2010年の俳優:ジョセフ・ゴードン・レヴィット
(インセプション、(500日)のサマー)
2009年の女優:該当なし
旧作鑑賞が減りまくりで私ならではの珍品のベスト入りが皆無。われながら面白くもなんともないですねぇ。
劇場公開作品は当たりハズレが激しく、期待を裏切ってくれるものもあり・・・。
そんな中でベストに挙げた「インセプション」。全国公開系がベストになるのは久しぶりですね。しかも“でかぷー”主演作。彼の主演作はこの年には「シャッター・アイランド」がありました。これは2003年にベスト(だったと思う)「ミスティック・リバー」のデニス・ルヘイン原作。期待していたのにめちゃめちゃがっかり。でかぷー主演でスコセッシ監督だから不安はあったんだけど・・・的中!ところがところが、まさかでかぷー主演のSF作品がベストになるとは思わなかった。我ながらびっくり。でもこれは他のベストたる要因があったわけで。何と言っても「インセプション」における“夢”の映像表現は私が思う“夢”の感覚そのもの。鳥肌モノの臨場感で久しぶりに劇場でワクワク出来た作品でした。さらに共演のジョセフ・ゴードン・レヴィットのこの作品における存在は大きい。実に魅力的なキャラクターだった。他の共演者全員とのバランスが良いのも勝因。渡辺謙も今までのハリウッド作品の中で一番かもね。
でかぷー・・・やっぱりスコセッシ監督とはお別れすべきでしょう。
レヴィットは安心して観られる俳優の一人になりました。一昨年の「ルックアウト」で久しぶりに見たかと思ったらメキメキ成長。「(500日)のサマー」は等身大の青年役。普通で可愛げがあってストーリーに溶け込んだ魅力的なキャラクターを体現。今後も益々楽しみ♪
同じことがエミリー・ブラントにも言える。楽しみにしていた「ヴィクトリア女王」は期待に違わず魅力的な女王だった。どちらかと言えば地味でゴージャス美人女優ではない。落ち着いた雰囲気と意志の強そうなダークな瞳は女王役に合っていた。エリザベスとはまた違う恋にも素直な女性らしさも備えていて、ルパート・フレンド演じるアルバート公との夫婦像はとっても素敵。
「ハート・ロッカー」でジェレミー・レナーを持ってきた意外なキャスティングには大拍手。作品自体の完成度も高い。キャサリン・ビグローの作品は私にはハズレなしかも。
唯一の家観作品のベスト入り「ジョージアの日記」は女の子気分を満喫できる楽しい作品。知っている俳優が皆無にもかかわらず楽しいと思える作品に出会えるのは驚きを伴って幸せな気分になる。それがガールズ・ムービーだったので嬉しさひとしおだった。
そんなこんなで気が滅入って映画鑑賞もままならず、ブログの更新も出来ないでいた2010年。今年こそはとベストをまとめ始めた春先に、東日本大震災が起こりました。幸いにも私の福島県の地元は津波の被害も地震の被害にも遭わずに済んだのですが、事故の遭った原発から60㎞。今も両親は地元で暮らしています。震災から1ヶ月は精神状態が普通ではなかったなと思います。時間が経つとともに気持ちの切替ができるようになりました。ふと辛さが蘇ってくることはありますが、前を向いて息の長い復興支援をして行こうと思っています。
映画は、今の私にとって、日常の生活や気分を忘れさせて元気を与えてくれるカンフル剤のような役割を強めてくれています。一時こんなことのあった後なので、辛い映画はキツくなってしまいましたけどねぇ。それでも1本でも心を打つ作品に出会えるようにこれからも映画は観続けて生きたいです。素敵な俳優たちにもどんどんめぐり逢ってブログも更新していきたいしね♪
ではまた来年・・・おっと、勿論ベストがですっ!
赤ずきん ― 2011年06月20日 19時54分06秒
赤ずきん RED RIDING HOOD
2011 米 監督:キャサリン・ハードウィック
アマンダ・セイフライド シャイロー・フェルナンデス マックス・アイアンズ ゲイリー・オールドマン ビリー・バーク バージニア・マドセン ジュリー・クリスティ ルーカス・ハース
日曜日。朝一で映画を観に行こうと決めた。金曜日にビール呑んだ後に観たものの半分は寝てしまった“じょにでの海賊”を見直す気分ではなく、新作ラッシュの中一番早く終りそうなものをと選んだのが「赤ずきん」だった。
たぶん公開中の作品の中でも評価の高い方ではないと思うし話題にもならないし人気もないと思う。でも・・・こういうのに限って私には面白かったりするんだな~。おバカやB級に血が騒ぐ私のアンテナにひっかかった作品であった。
ファンタジーも好きな映画の1ジャンルなのだが、想像力を駆使して原作の物語を映像化する中でも童話は映画にするには格好の材料といえると思う。童話はあらすじそのままでなく現代人が楽しめるようにアレンジされるものがほとんどだが、コメディになったり冒険活劇になったりサスペンスになったりと様々。「赤ずきん」はホラーサスペンスとラブストーリーを加味した感じかな。童話は大概残酷な一面を持っているのでアレンジの方向はホラーサスペンスにはしやすいのだと思うが、「赤ずきん」はさらにその色合いが強い。「赤ずきん」といえば、“狼”が“おばあさん”に化けて“赤ずきん”を食べてしまう話が一般的。ただし、グリム版以外にペロー版や元になったドイツ民話があり結末はそれぞれ違う。グリムには似た話に「オオカミと7匹の子ヤギ」がありその結末を加味した版もあるそうな。今回の「赤ずきん」はそのいいとこ取り。また“狼”に捧げる生贄あり、魔女伝説あり。一番面白いのは“狼”を人狼にしたところかと。それが誰か?というサスペンスであり、さらにそれが“赤ずきん”が愛する誰かかも?ってとこだね。
“人狼”といえば、監督が「トワイライト」シリーズのキャサリン・ハードウィックで、またまた赤ずきんを“人狼”と人間が奪い合うという~。片方がバンパイアじゃないだけじゃん!なんて硬いこと言わずにおこう。世界観が現代劇ではないのでファンタジーテイストもホラーテイストも強い。「トワイライト」ほど少女漫画的じゃないので私は「トワイライト」との相似には後から気が付いたんですけどね。
そしてこの「赤ずきん」のめかぶ的魅力のポイントはやっぱりキャストでしょう。“赤ずきんのアマンダ・セイフライドは「マンマ・ミーア!」のメリル・ストリープの娘。あまり好きなタイプの女優じゃないんだけど、今回、彼女の透きとおるような真っ白い肌と大きな瞳は“赤ずきん”にはぴったりだと思っていた。監督も彼女のそういったところをイメージしてのキャスティングだったとか。そんな彼女の母親がバージニア・マドセン。セイフライドとマドセンが母娘ってのは見た目に説得力あり♪父親がビリー・バークなのは「トワイライト」でもヒロインの父親役だし、監督は彼を気に入っているのかもね。“赤ずきん”のおばあさんがジュリー・クリスティ。童話でも重要な役どころに重鎮をキャスティング。センスがいい。
狼退治にやってくる神父がゲイリー・オールドマンで彼のキャラクターにもストーリー上大きな役割がある。村の神父がルーカス・ハース。ずいぶん久しぶりに見た気がするが、彼のキャスティングはプロデューサーにレオナルド・ディカプリオが名を連ねているので思わずニヤリ。
そして“赤ずきん”を挟んで三角関係となるのがこれから注目されるであろう新進俳優の二人。シャイロー・フェルナンデスは凛々しく見た目に濃い米国人。一瞬ホアキン・フェニックスに似てる気がする。片やマックス・アイアンズはソフトな雰囲気の英国人。もしやと思ったらジェレミー・アイアンズの息子ですって。まったく似てないとは言えない雰囲気も。見目麗しい若手俳優が二人にゲイリー・オールドマンにビリー・バーク。私が気に入らないわけないっての~。
このキャラクターの関係がそれぞれストーリーの上でちゃんと伏線が張ってあり、サスペンスの要素を引き立てているのが良い。欲を言えばゲイリー・オールドマンのキャラクターに彼が演じるならではのもっと深みが欲しかったのだが、脚本がお粗末な昨今のハリウッド映画にしては良くできているほうだと思う。
ファンタジー好きの私には大満足。これがOKで、じょにでの海賊がNGなのはなぜなんだろうねぇ?
2011 米 監督:キャサリン・ハードウィック
アマンダ・セイフライド シャイロー・フェルナンデス マックス・アイアンズ ゲイリー・オールドマン ビリー・バーク バージニア・マドセン ジュリー・クリスティ ルーカス・ハース
日曜日。朝一で映画を観に行こうと決めた。金曜日にビール呑んだ後に観たものの半分は寝てしまった“じょにでの海賊”を見直す気分ではなく、新作ラッシュの中一番早く終りそうなものをと選んだのが「赤ずきん」だった。
たぶん公開中の作品の中でも評価の高い方ではないと思うし話題にもならないし人気もないと思う。でも・・・こういうのに限って私には面白かったりするんだな~。おバカやB級に血が騒ぐ私のアンテナにひっかかった作品であった。
ファンタジーも好きな映画の1ジャンルなのだが、想像力を駆使して原作の物語を映像化する中でも童話は映画にするには格好の材料といえると思う。童話はあらすじそのままでなく現代人が楽しめるようにアレンジされるものがほとんどだが、コメディになったり冒険活劇になったりサスペンスになったりと様々。「赤ずきん」はホラーサスペンスとラブストーリーを加味した感じかな。童話は大概残酷な一面を持っているのでアレンジの方向はホラーサスペンスにはしやすいのだと思うが、「赤ずきん」はさらにその色合いが強い。「赤ずきん」といえば、“狼”が“おばあさん”に化けて“赤ずきん”を食べてしまう話が一般的。ただし、グリム版以外にペロー版や元になったドイツ民話があり結末はそれぞれ違う。グリムには似た話に「オオカミと7匹の子ヤギ」がありその結末を加味した版もあるそうな。今回の「赤ずきん」はそのいいとこ取り。また“狼”に捧げる生贄あり、魔女伝説あり。一番面白いのは“狼”を人狼にしたところかと。それが誰か?というサスペンスであり、さらにそれが“赤ずきん”が愛する誰かかも?ってとこだね。
“人狼”といえば、監督が「トワイライト」シリーズのキャサリン・ハードウィックで、またまた赤ずきんを“人狼”と人間が奪い合うという~。片方がバンパイアじゃないだけじゃん!なんて硬いこと言わずにおこう。世界観が現代劇ではないのでファンタジーテイストもホラーテイストも強い。「トワイライト」ほど少女漫画的じゃないので私は「トワイライト」との相似には後から気が付いたんですけどね。
そしてこの「赤ずきん」のめかぶ的魅力のポイントはやっぱりキャストでしょう。“赤ずきんのアマンダ・セイフライドは「マンマ・ミーア!」のメリル・ストリープの娘。あまり好きなタイプの女優じゃないんだけど、今回、彼女の透きとおるような真っ白い肌と大きな瞳は“赤ずきん”にはぴったりだと思っていた。監督も彼女のそういったところをイメージしてのキャスティングだったとか。そんな彼女の母親がバージニア・マドセン。セイフライドとマドセンが母娘ってのは見た目に説得力あり♪父親がビリー・バークなのは「トワイライト」でもヒロインの父親役だし、監督は彼を気に入っているのかもね。“赤ずきん”のおばあさんがジュリー・クリスティ。童話でも重要な役どころに重鎮をキャスティング。センスがいい。
狼退治にやってくる神父がゲイリー・オールドマンで彼のキャラクターにもストーリー上大きな役割がある。村の神父がルーカス・ハース。ずいぶん久しぶりに見た気がするが、彼のキャスティングはプロデューサーにレオナルド・ディカプリオが名を連ねているので思わずニヤリ。
そして“赤ずきん”を挟んで三角関係となるのがこれから注目されるであろう新進俳優の二人。シャイロー・フェルナンデスは凛々しく見た目に濃い米国人。一瞬ホアキン・フェニックスに似てる気がする。片やマックス・アイアンズはソフトな雰囲気の英国人。もしやと思ったらジェレミー・アイアンズの息子ですって。まったく似てないとは言えない雰囲気も。見目麗しい若手俳優が二人にゲイリー・オールドマンにビリー・バーク。私が気に入らないわけないっての~。
このキャラクターの関係がそれぞれストーリーの上でちゃんと伏線が張ってあり、サスペンスの要素を引き立てているのが良い。欲を言えばゲイリー・オールドマンのキャラクターに彼が演じるならではのもっと深みが欲しかったのだが、脚本がお粗末な昨今のハリウッド映画にしては良くできているほうだと思う。
ファンタジー好きの私には大満足。これがOKで、じょにでの海賊がNGなのはなぜなんだろうねぇ?
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