デヴィッド・クラムホルツ2007年11月24日 22時53分43秒

NUMB3RS ナンバーズ(2005~)
DAVID KRUMHOLTZ   1978/5/15  USA

一転、久しぶりのマイナー俳優。さあ、彼を知ってますか~?。でも映画ファンなら彼の顔は何度かは見ていると思います。そこそこ面白いラインナップの出演作。その選択はセンスいいと思う。

彼を最初に見たのはお気楽青春映画「恋のからさわぎ」。ヒース・レッジャーとジュリア・スタイルズ主演のやつです。彼らが主演なんだけどそのふたりそっちのけで笑いを取っていた準主演的な二人の男の子キャラがいたんだけどジョセフ・ゴードン・レヴィット(彼についてはもしかしたらそのうちね)とクラムホルツ。このクラムホルツのキャラが傑作だった。微妙に苛められっ子っぽい役で図体のでかい同級生にいじくり回されてるんだけど、顔にマジックでちん○の絵を書かれるという苛めははじめて見たぞ!クラムホルツ演じるその子のキャラはそんなの慣れっこでちっともめげないんだけど、顔にその絵があるまま出ている時間が結構長い。クラムホルツの心境やいかに?楽しんでるんだろうか?ストーリーより気になってしまった。ちなみにこの作品、私は好き♪

「Fカップの憂うつ」「リバティ・ハイツ」などのコメディでのポーカーフェイス的な微妙な雰囲気は彼ならではのもの。「恋のからさわぎ」での彼の可笑しさはある意味その集大成だったような気もする。

最初がそれなので彼のことは忘れられるわけがなく、その後あちこちで見かけるたびに注目俳優の一人になっていった。「リバティ・ハイツ」「アイス・ストーム」「舞台よりすてきな生活」「サイド・オブ・ニューヨーク」「セレニティ」「ボビー」といったインディペンデント系の小品、製作に俳優が関わる小作品も多いんだけど仲間が多いのかな。そういう傾向があるからこだわりの感じられる作品でよく顔を見かけるし群像劇っぽいものも多い。こういう使われ方をしてる俳優って絶対に独特の魅力があるからだと思う。監督やキャスティングディレクターましてや俳優仲間の記憶に残ってるんだろうなと。
「RAY/レイ」や「ザ・メキシカン」などの大作の傍役に名を連ねてるのもそのためだと思う。

映画デビューは93年の「ライフwithマイキー」。マイケル・J・フォックスがマネージャーをするタレント事務所の子役スターだった。「アダムズ・ファミリー2」や「サンタクローズ」などの子役時代の彼を覚えているだろうか?それ以前に10歳くらいから舞台に立ち13歳でブロードウェイデビューしている。出演作の傾向がなんとなく頷けるような経歴。

ハンサムとはいえないけど親しみの持てるルックス。「プリティ・イン・ニューヨーク」「サイド・オブ・ニューヨーク」などで一応ラブストーリーも経験済み。ちょっとコメディだったり、一筋縄ではいかない捻った感じがこれまた彼らしいかも。

捻った感じ、ポーカーフェイス・・・そこに最近加わった新しい魅力を発見。それが、ちょっとオタク的な雰囲気(笑)。
いやいやバカにしたもんではない。最近映画ではあまりお目にかからないなと思っていたら、彼もTVドラマのシリーズに出演中だった。これを観る機会があったんだけど、なかなかいいんだこれが!
「NUMB3RS ナンバーズ」がそれ。1話完結のサスペンスだが、主人公たちの設定が面白い。FBI捜査官の兄にロブ・モロー(彼もいずれ取り上げたい♪)、彼の天才数学者の弟がクラムホルツ。この彼が天才数学者の名のとおり、アルゴリズムとかフィボナッチとか統計学、数学的知識、数学的直感(?)を駆使して現場主義の兄とは違う観点からヒントを見つけて難事件の捜査に協力する。
クラムホルツの天才振りがはまりすぎ。彼の独特なルックスと雰囲気がぴったり。これはいいキャラクターだ。典型的なエリートFBI捜査官の兄役のモローとのコンビがとても良い。この兄弟の微妙な関係や掛け合いもドラマ上のウェイトが大きく毎回見応えがあった。ドラマの評判もかなりいいらしい。

一度TVに行かれて人気になってしまうと数年は映画に戻って来れなくなるのが常だから、新作でお目にかかれなくなるのが寂しいところだが、性格俳優の域をマイペースで追ってくれそうな彼のことだから息の長い活動を続けてくれるんじゃないかと思っている。