エドワード・ノートン ― 2008年08月24日 19時29分11秒

EDWARD NORTON 1969/8/18 USA
映画デビュー作の「真実の行方」から度肝を抜く演技で、アカデミー助演男優賞にノミネートされ、ゴールデン・グローブ助演男優賞を手にした、誰もが認める演技力の持ち主。そんな彼を取り上げるのも今更な気もするが、この夏の数あるアクション映画の1本「インクレディブル・ハルク」で、思いがけなく楽しませてもらって、改めて彼に注目してみた。
そう、最初に見たのはまさしく「真実の行方」。初めて見る少年のような俳優はリチャード・ギア相手に一癖も二癖もあるところを見せて、驚愕の結末へ。先行き恐ろしい俳優が出てきたと思ったものである。
しかしながら次に見たのは「世界中がアイ・ラヴ・ユー」。なんとウッディ・アレン作品で歌って踊るノートンだった。作品選びが意外で幅があり、観る者を驚かせながらも、決してハズしてはいないところが面白いというか。
同年に公開されたもう一本の「ラリー・フリント」もびっくりな作品だった。
実在するポルノ雑誌「ハスラー」の創刊者ラリー・フリントの奇抜な半生を描いた作品で、ノートンはラリーの弁護士役。キワモノ演技はウッディ・ハレルソンに任せて、ノートンは機微ある役どころで脇を固める。
この抑え気味の役どころもある意味ノートンの持ち味だと、後々わかってくる。同じタイプが「ファイト・クラブ」。こっちのキワモノはブラッド・ピットが演じた。抑えた役ではあるものの、ストーリーが進むにつれて、彼の役回りが大きな意味を持ってくるところがミソ。かなりの存在感を感じさせるのはノートンならではかもしれない。
嵌るのが当たり前のような心理ドラマはなんて安心して観ていられることか。「アメリカン・ヒストリーX」「25時」など胸を打つ演技だ。
ノートン自身がキワモノを演じたのも勿論ある。「ラウンダーズ」「スコア」など結構キテいるかと。キワモノ的でも中身がそうとも限らないのもまた一捻りあるというか・・・「デス・トゥ・スムーチー」はピンクの着ぐるみを着てコメディ演技を見せ、「キングダム・オブ・ヘブン」では仮面を被り顔がまったく見えないながらも声だけでノートンの存在感は抜群。
そんな存在感は善人だけでなく敵役や微妙な立場に回ることがあるのも頷ける。「ラウンダーズ」「スコア」も「ミニミニ大作戦」もそうだ。
悪役やキーポイントとなる役者が面白いとサスペンスやドラマはさらに面白くなる。
ノートンの演技は映画デビュー以前に相当数の舞台経験から培われてきたもの。加えてイェール大学史学科を卒業したインテリ。父は連邦主席検察官で母は元高校教師。建築家である祖父の仕事の関係で、大学卒業後に大阪に住んでいたこともあるおまけつきの異色の経歴の持ち主。こんな環境に生まれ育ち、見聞きしてきたものがどれだけ彼に影響を与えてきたか計り知れない。
コメディから社会派作品、人間の深層心理を突いた感慨深いドラマまで幅広くこなせるのは納得というもの。
また、そんな彼のことだから俳優としての演技だけではなく、脚本や監督に進出するのも当然の流れだろう。脚本はクレジットなしで「フリーダ」に関わったり、「僕たちのアナ・バナナ」は監督も。
意外だと思った「インクレディブル・ハルク」。CGバリバリの緑の怪物を何故ノートンが?そう思ったファンは多いはずだ。私も懐疑的だった一人なのだが、エンタメ作品は好きなのでとりあえず観ておこうかと・・・。ところがうれしい驚きで、これがなかなか♪
確かに緑の怪物になってしまうとノートンだとは、ほとんど感じられないのだが、ブルース・バナーのキャラクターの深さがかなりのものでノートンのストイック演技は魅力的かと。しかもこれほどラブストーリー色が強いとも思わなかった~。
この「インクレディブル・ハルク」もノートンが脚本を手がけている。意外とロマンティック路線が好みなのか、監督した「僕たちのアナ・バナナ」も言ってみればラブコメディだったし。「インクレディブル・ハルク」の会見で冗談めかして「リブ・タイラーとのキスシーンを書きたかった」と笑ったが、ラブシーンの描き方・・・結構イケるんではないかと思いますよん♪
ラブストーリーというかファンタジーっぽい「ダウン・イン・ザ・バレー」、重厚なサスペンスなら「レッド・ドラゴン」でレクター博士との対決も果たすなど、ジャンルを問わず様々な作品でそれぞれのノートンを見せてくれる。
当り前といえば当り前の実力派俳優。彼のサイトなんか山ほどあるだろうからこれ以上ここで過去作品について細かく語る必要もないだろう。
私が思うのは、彼が次に何をやるのか、意外なチョイスでこれからも驚かせてくれるんだろうし、期待はずれなことはそうそう起こらないだろうということ。
超インテリで、クセモノ俳優で、でもロマンティックなところもあり、喋らせるとチャーミングでインタビュアーを喜ばせる。人間的にも相当頭がいいノートン。ハリウッドでも貴重な俳優の一人として独自の道を進んでいって欲しい限りだ。
映画デビュー作の「真実の行方」から度肝を抜く演技で、アカデミー助演男優賞にノミネートされ、ゴールデン・グローブ助演男優賞を手にした、誰もが認める演技力の持ち主。そんな彼を取り上げるのも今更な気もするが、この夏の数あるアクション映画の1本「インクレディブル・ハルク」で、思いがけなく楽しませてもらって、改めて彼に注目してみた。
そう、最初に見たのはまさしく「真実の行方」。初めて見る少年のような俳優はリチャード・ギア相手に一癖も二癖もあるところを見せて、驚愕の結末へ。先行き恐ろしい俳優が出てきたと思ったものである。
しかしながら次に見たのは「世界中がアイ・ラヴ・ユー」。なんとウッディ・アレン作品で歌って踊るノートンだった。作品選びが意外で幅があり、観る者を驚かせながらも、決してハズしてはいないところが面白いというか。
同年に公開されたもう一本の「ラリー・フリント」もびっくりな作品だった。
実在するポルノ雑誌「ハスラー」の創刊者ラリー・フリントの奇抜な半生を描いた作品で、ノートンはラリーの弁護士役。キワモノ演技はウッディ・ハレルソンに任せて、ノートンは機微ある役どころで脇を固める。
この抑え気味の役どころもある意味ノートンの持ち味だと、後々わかってくる。同じタイプが「ファイト・クラブ」。こっちのキワモノはブラッド・ピットが演じた。抑えた役ではあるものの、ストーリーが進むにつれて、彼の役回りが大きな意味を持ってくるところがミソ。かなりの存在感を感じさせるのはノートンならではかもしれない。
嵌るのが当たり前のような心理ドラマはなんて安心して観ていられることか。「アメリカン・ヒストリーX」「25時」など胸を打つ演技だ。
ノートン自身がキワモノを演じたのも勿論ある。「ラウンダーズ」「スコア」など結構キテいるかと。キワモノ的でも中身がそうとも限らないのもまた一捻りあるというか・・・「デス・トゥ・スムーチー」はピンクの着ぐるみを着てコメディ演技を見せ、「キングダム・オブ・ヘブン」では仮面を被り顔がまったく見えないながらも声だけでノートンの存在感は抜群。
そんな存在感は善人だけでなく敵役や微妙な立場に回ることがあるのも頷ける。「ラウンダーズ」「スコア」も「ミニミニ大作戦」もそうだ。
悪役やキーポイントとなる役者が面白いとサスペンスやドラマはさらに面白くなる。
ノートンの演技は映画デビュー以前に相当数の舞台経験から培われてきたもの。加えてイェール大学史学科を卒業したインテリ。父は連邦主席検察官で母は元高校教師。建築家である祖父の仕事の関係で、大学卒業後に大阪に住んでいたこともあるおまけつきの異色の経歴の持ち主。こんな環境に生まれ育ち、見聞きしてきたものがどれだけ彼に影響を与えてきたか計り知れない。
コメディから社会派作品、人間の深層心理を突いた感慨深いドラマまで幅広くこなせるのは納得というもの。
また、そんな彼のことだから俳優としての演技だけではなく、脚本や監督に進出するのも当然の流れだろう。脚本はクレジットなしで「フリーダ」に関わったり、「僕たちのアナ・バナナ」は監督も。
意外だと思った「インクレディブル・ハルク」。CGバリバリの緑の怪物を何故ノートンが?そう思ったファンは多いはずだ。私も懐疑的だった一人なのだが、エンタメ作品は好きなのでとりあえず観ておこうかと・・・。ところがうれしい驚きで、これがなかなか♪
確かに緑の怪物になってしまうとノートンだとは、ほとんど感じられないのだが、ブルース・バナーのキャラクターの深さがかなりのものでノートンのストイック演技は魅力的かと。しかもこれほどラブストーリー色が強いとも思わなかった~。
この「インクレディブル・ハルク」もノートンが脚本を手がけている。意外とロマンティック路線が好みなのか、監督した「僕たちのアナ・バナナ」も言ってみればラブコメディだったし。「インクレディブル・ハルク」の会見で冗談めかして「リブ・タイラーとのキスシーンを書きたかった」と笑ったが、ラブシーンの描き方・・・結構イケるんではないかと思いますよん♪
ラブストーリーというかファンタジーっぽい「ダウン・イン・ザ・バレー」、重厚なサスペンスなら「レッド・ドラゴン」でレクター博士との対決も果たすなど、ジャンルを問わず様々な作品でそれぞれのノートンを見せてくれる。
当り前といえば当り前の実力派俳優。彼のサイトなんか山ほどあるだろうからこれ以上ここで過去作品について細かく語る必要もないだろう。
私が思うのは、彼が次に何をやるのか、意外なチョイスでこれからも驚かせてくれるんだろうし、期待はずれなことはそうそう起こらないだろうということ。
超インテリで、クセモノ俳優で、でもロマンティックなところもあり、喋らせるとチャーミングでインタビュアーを喜ばせる。人間的にも相当頭がいいノートン。ハリウッドでも貴重な俳優の一人として独自の道を進んでいって欲しい限りだ。
「闇の左手」 アーシュラ・K・ル・グィン ― 2008年08月28日 21時00分37秒

「闇の左手」 アーシュラ・K・ル・グィン
THE LEFT HAND OF DARKNESS
by Ursula K.Le Guin
(ハヤカワ文庫)
惑星連合エクーメンから“冬”の惑星ゲセンに、外交関係を締結すべく、使節として派遣されたゲンリー・アイ。この惑星で彼は、遺伝実験の結果生まれた、両性具有の特異な社会を形成している人類の末裔と対峙する。しかし、文化の壁に阻まれ交渉は進まず、やがて彼は逮捕・投獄されてしまう…。そんな彼に一人のゲセン人が手を差し延べる。
SFを読むのはいつ以来だろう。ファンタジーも含めるなら「指輪物語」以来か。「ジェイン・オースティンの読書会」でグリッグがジョスリンに読んで欲しいと差し出した1冊がこれ。ジョスリンは最初は貰ったままほったらかしだったものの、手にしたら 徹夜で数冊まとめて全部読んでしまった。
もともと読書好きの人間が、夢中になって読んでしまうなんてどんな?
私も久しぶりに手にしてみたというわけだ。
ル・グィン。あまり馴染みのない名前だったが、代表作を知って、おお、なるほど。「ゲド戦記」シリーズの作者なのだね。「闇の左手」は「ゲド戦記」とはまた別のシリーズ。
SFやファンタジーは登場人物の住む世界、生態系から言語や文化までひとつの世界を物語の舞台として作り上げるため、他の登場人物により物語が広がり、シリーズ化することが多い。ル・グィンも例に漏れず「闇の左手」も「ハイニッシュ・ユニヴァース」シリーズの1本。「ゲド戦記」に手をつけるのは無謀だし、これ1冊に留めておこうと思うが・・・さて「闇の左手」にはびっくりした。
最初のあらすじにも書いたが、舞台となるゲセンの人々はなんと両性具有!今までいろいろなSFを読んだがこれは初めてだ。通常見た目は男性で、26日周期のゲセンの新月の頃に訪れる発情期にパートナーとなる相手を見つけたカップルの片方が女性化する。受胎すれば妊娠、出産する。しなければまた元の体に戻り、次の発情期には女性化するのがもう片方の方ということもありえる。まー、びっくり(笑)。
でも、決してゲロゲロ描写のドロドロした話ではない。このゲセンに降り立った人間のゲンリー・アイの、文化の違いやゲセン各国の国民性によって被る災難に始まり、中盤以降は、ゲセン人エストラーベンとの友情の物語といってもいいかもしれない。そこには性を超えた不思議な空気が支配する絶妙の趣がある。
なんと説明したらよいものか非常に難しいので、こんなひっかけ陳腐な文章でも気になっていただけたら、一読をお薦めしたい♪
タイトルの「闇の左手」は作品中の歌の一節で「光は暗闇の左手 暗闇は光の右手」とある。“闇と光”、“右と左”、“男と女”のように、対極的なものの対立とその統合といったところが、ル・グィンのあらゆる作品を通して垣間見られるテーマなんだそうだ。両性具有という生態を用いた本作はその代表作ともいえ、SF小説には栄えあるヒューゴー賞、ネビュラ賞をともに受賞している。
なんて、そんなことはよくわからんが、私は楽しく読めたので善しとする。異星人同士の友情ものとしても、逃亡劇としても、冒険小説としてもいいような、一風変わったSFファンタジーだった。
しかしながらル・グィンの世界観は結構あちこちで影響を受けているようで、日本ではまさに「ゲド戦記」を手がけた宮崎駿。萩尾望都なんてル・グィンの影響ありありとみる者もある。そういう意味でも、とっかかりやすいSFファンタジー作家なのかもしれないね。
「ジェイン・オースティンの読書会」でグリッグも言っているのだが、ル・グィンは女性。それがまたちょっと驚きでもあったが、しかしだ。両性具有の登場人物がいるこんな話をオースティンを愛読する女性に薦めるグリッグの天然なキャラクターがここにきてまた笑えた。
女性らしいたおやかさと真逆の辛辣さを併せ持ち、文章の表情にメリハリがあってノリ始めてからは飽きが来ずに一気に読めたが、ジョスリンもそうだったのだろうか。
意外なところから出逢えた面白い1冊だった。
THE LEFT HAND OF DARKNESS
by Ursula K.Le Guin
(ハヤカワ文庫)
惑星連合エクーメンから“冬”の惑星ゲセンに、外交関係を締結すべく、使節として派遣されたゲンリー・アイ。この惑星で彼は、遺伝実験の結果生まれた、両性具有の特異な社会を形成している人類の末裔と対峙する。しかし、文化の壁に阻まれ交渉は進まず、やがて彼は逮捕・投獄されてしまう…。そんな彼に一人のゲセン人が手を差し延べる。
SFを読むのはいつ以来だろう。ファンタジーも含めるなら「指輪物語」以来か。「ジェイン・オースティンの読書会」でグリッグがジョスリンに読んで欲しいと差し出した1冊がこれ。ジョスリンは最初は貰ったままほったらかしだったものの、手にしたら 徹夜で数冊まとめて全部読んでしまった。
もともと読書好きの人間が、夢中になって読んでしまうなんてどんな?
私も久しぶりに手にしてみたというわけだ。
ル・グィン。あまり馴染みのない名前だったが、代表作を知って、おお、なるほど。「ゲド戦記」シリーズの作者なのだね。「闇の左手」は「ゲド戦記」とはまた別のシリーズ。
SFやファンタジーは登場人物の住む世界、生態系から言語や文化までひとつの世界を物語の舞台として作り上げるため、他の登場人物により物語が広がり、シリーズ化することが多い。ル・グィンも例に漏れず「闇の左手」も「ハイニッシュ・ユニヴァース」シリーズの1本。「ゲド戦記」に手をつけるのは無謀だし、これ1冊に留めておこうと思うが・・・さて「闇の左手」にはびっくりした。
最初のあらすじにも書いたが、舞台となるゲセンの人々はなんと両性具有!今までいろいろなSFを読んだがこれは初めてだ。通常見た目は男性で、26日周期のゲセンの新月の頃に訪れる発情期にパートナーとなる相手を見つけたカップルの片方が女性化する。受胎すれば妊娠、出産する。しなければまた元の体に戻り、次の発情期には女性化するのがもう片方の方ということもありえる。まー、びっくり(笑)。
でも、決してゲロゲロ描写のドロドロした話ではない。このゲセンに降り立った人間のゲンリー・アイの、文化の違いやゲセン各国の国民性によって被る災難に始まり、中盤以降は、ゲセン人エストラーベンとの友情の物語といってもいいかもしれない。そこには性を超えた不思議な空気が支配する絶妙の趣がある。
なんと説明したらよいものか非常に難しいので、こんなひっかけ陳腐な文章でも気になっていただけたら、一読をお薦めしたい♪
タイトルの「闇の左手」は作品中の歌の一節で「光は暗闇の左手 暗闇は光の右手」とある。“闇と光”、“右と左”、“男と女”のように、対極的なものの対立とその統合といったところが、ル・グィンのあらゆる作品を通して垣間見られるテーマなんだそうだ。両性具有という生態を用いた本作はその代表作ともいえ、SF小説には栄えあるヒューゴー賞、ネビュラ賞をともに受賞している。
なんて、そんなことはよくわからんが、私は楽しく読めたので善しとする。異星人同士の友情ものとしても、逃亡劇としても、冒険小説としてもいいような、一風変わったSFファンタジーだった。
しかしながらル・グィンの世界観は結構あちこちで影響を受けているようで、日本ではまさに「ゲド戦記」を手がけた宮崎駿。萩尾望都なんてル・グィンの影響ありありとみる者もある。そういう意味でも、とっかかりやすいSFファンタジー作家なのかもしれないね。
「ジェイン・オースティンの読書会」でグリッグも言っているのだが、ル・グィンは女性。それがまたちょっと驚きでもあったが、しかしだ。両性具有の登場人物がいるこんな話をオースティンを愛読する女性に薦めるグリッグの天然なキャラクターがここにきてまた笑えた。
女性らしいたおやかさと真逆の辛辣さを併せ持ち、文章の表情にメリハリがあってノリ始めてからは飽きが来ずに一気に読めたが、ジョスリンもそうだったのだろうか。
意外なところから出逢えた面白い1冊だった。
ジェイソン・ベイトマン ― 2008年08月31日 21時56分38秒

JASON BATEMAN 1969/1/24 USA
すっごく地味、あまりに普通の人。決してカッコよくもないし・・・。だからこそこのブログにようこそ!な俳優ではなかろうか。
普通の人だからこそ、脇役で重宝され、時に新作準備中の監督やキャスティングディレクターの目に留まり、出演作が続々増える。今がその時のベイトマン。顔を憶えている人も多いはず・・・だと思う。
地味な人って最初は見ていても憶えていないことが。1本目は再見で、あー、そうだったなぁ~と、確認。「クリスティーナの好きなコト」がそれ。キャメロン・ディアスが追いかけるトーマス・ジェーンの友人役だった。ありがちな主役の友人役。地味すぎて全然覚えてなかった。
次に見たのは少し経ってから。「スタスキー&ハッチ」「ドッジボール」で、ヴィンス・ヴォーンの仲間とかでチョロチョロと。 髭面だったり、なんか怪しい扮装なので、これもすぐには判らず。ただ、名前だけ憶えていて、ベン・スティラー作品の常連コメディ俳優の一人なのかと思っていた。
この2本から暫らく経って、またヴィンス・ヴォーンの作品で目にする。「ハニーVSダーリン」で、弁護士だったか不動産屋だったか・・・。同じような傍役の一人。この辺で、さすがに、見た顔かもしれない・・・と、思い始めた。
そして「スモーキン・エース」のアンサンブルキャストの一人で彼を見つけた。ベイトマンはジェレミー・ピヴェンの弁護士で彼を探すためにバウンティハンターを雇う。暗殺者じゃなかったのでそんなに出番はないけど、なぜかパンツ姿を披露。どっか抜けているのが彼らしい。暗殺者ってタイプじゃないしねぇ。
この辺りからだんだん露出度が高くなってくるベイトマン。しかも役が大きくなってくる。
「キングダム/見えざる敵」にキャスティングされたのは何故だろう?テロ事件を背景にした社会派アクションサスペンスで、絶対にベイトマンのカラーじゃないよなぁ、と。テロ事件が起きたサウジアラビアに調査に向かう4人のFBI捜査官の一人で、クリス・クーパー、ジェイミー・フォックス、ジェニファー・ガーナー。で、もう一人がベイトマンって、何故だ?と思うってもんだ。まあ、超控えめに笑いを取る役どころなのかな~なんて。一人テロリストにとっ捕まってるあたりは非常に彼らしくもあり、なるほどではあるのだが。はて、それでいいのか?と、思わなくもない。
さらに役柄はヒートアップ。「JUNO/ジュノ」はかなりの役どころ。またもやジェニファー・ガーナーと、今度は夫婦で登場。しかしながらこの夫婦と主人公ジュノとの関係はストーリー上かなり重要。ベイトマンとジュノ役のエレン・ペイジの場面が微笑ましい。父親になる自信のない、どこか子供のままでいたい願望を持った男。ちょっと柔らかい感じのベイトマンが自然にこの役に溶け込んでいた感じがする。そうか、こういうのもありなんだ~と、認識を新たにした1本だった。
そして最新作。ウィル・スミス主演のアクション。ビッグ・バジェットムービー「ハンコック」。出演者の少ないこの作品にあって、ベイトマンの役はさらに重要度が増している。嫌われ者のヒーローの唯一の理解者のベイトマン。まるで良心を絵に描いたような人物。あまりのお人好し故に、傷つきもするが、見せどころも用意されていて、全編通して露出度も高く、これはおいしい役だ♪
普通の人、お人よし、人当たりの柔らかさ、ちょっと間抜け面だけど、そこがいいのかも。褒めてるような、けなしてるような、微妙に聞こえるかもしれないが、私は好きよ。いや、マジですってば~。
傍役として必要な資質を備えている俳優。これからも、あちこちで顔を見せてくれるのを期待している。
すっごく地味、あまりに普通の人。決してカッコよくもないし・・・。だからこそこのブログにようこそ!な俳優ではなかろうか。
普通の人だからこそ、脇役で重宝され、時に新作準備中の監督やキャスティングディレクターの目に留まり、出演作が続々増える。今がその時のベイトマン。顔を憶えている人も多いはず・・・だと思う。
地味な人って最初は見ていても憶えていないことが。1本目は再見で、あー、そうだったなぁ~と、確認。「クリスティーナの好きなコト」がそれ。キャメロン・ディアスが追いかけるトーマス・ジェーンの友人役だった。ありがちな主役の友人役。地味すぎて全然覚えてなかった。
次に見たのは少し経ってから。「スタスキー&ハッチ」「ドッジボール」で、ヴィンス・ヴォーンの仲間とかでチョロチョロと。 髭面だったり、なんか怪しい扮装なので、これもすぐには判らず。ただ、名前だけ憶えていて、ベン・スティラー作品の常連コメディ俳優の一人なのかと思っていた。
この2本から暫らく経って、またヴィンス・ヴォーンの作品で目にする。「ハニーVSダーリン」で、弁護士だったか不動産屋だったか・・・。同じような傍役の一人。この辺で、さすがに、見た顔かもしれない・・・と、思い始めた。
そして「スモーキン・エース」のアンサンブルキャストの一人で彼を見つけた。ベイトマンはジェレミー・ピヴェンの弁護士で彼を探すためにバウンティハンターを雇う。暗殺者じゃなかったのでそんなに出番はないけど、なぜかパンツ姿を披露。どっか抜けているのが彼らしい。暗殺者ってタイプじゃないしねぇ。
この辺りからだんだん露出度が高くなってくるベイトマン。しかも役が大きくなってくる。
「キングダム/見えざる敵」にキャスティングされたのは何故だろう?テロ事件を背景にした社会派アクションサスペンスで、絶対にベイトマンのカラーじゃないよなぁ、と。テロ事件が起きたサウジアラビアに調査に向かう4人のFBI捜査官の一人で、クリス・クーパー、ジェイミー・フォックス、ジェニファー・ガーナー。で、もう一人がベイトマンって、何故だ?と思うってもんだ。まあ、超控えめに笑いを取る役どころなのかな~なんて。一人テロリストにとっ捕まってるあたりは非常に彼らしくもあり、なるほどではあるのだが。はて、それでいいのか?と、思わなくもない。
さらに役柄はヒートアップ。「JUNO/ジュノ」はかなりの役どころ。またもやジェニファー・ガーナーと、今度は夫婦で登場。しかしながらこの夫婦と主人公ジュノとの関係はストーリー上かなり重要。ベイトマンとジュノ役のエレン・ペイジの場面が微笑ましい。父親になる自信のない、どこか子供のままでいたい願望を持った男。ちょっと柔らかい感じのベイトマンが自然にこの役に溶け込んでいた感じがする。そうか、こういうのもありなんだ~と、認識を新たにした1本だった。
そして最新作。ウィル・スミス主演のアクション。ビッグ・バジェットムービー「ハンコック」。出演者の少ないこの作品にあって、ベイトマンの役はさらに重要度が増している。嫌われ者のヒーローの唯一の理解者のベイトマン。まるで良心を絵に描いたような人物。あまりのお人好し故に、傷つきもするが、見せどころも用意されていて、全編通して露出度も高く、これはおいしい役だ♪
普通の人、お人よし、人当たりの柔らかさ、ちょっと間抜け面だけど、そこがいいのかも。褒めてるような、けなしてるような、微妙に聞こえるかもしれないが、私は好きよ。いや、マジですってば~。
傍役として必要な資質を備えている俳優。これからも、あちこちで顔を見せてくれるのを期待している。
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