ルパート・ペンリー=ジョーンズ2008年07月13日 15時42分42秒

説得(2007)
RUPERT PENRY-JONES   1970/9/22 UK

奥が深く層が厚い英国俳優の中からの、またひとりである。「説得」のウェントワース大佐がなんとも印象深くて、ややハマリ気味の昨今。しかしながら、ルパート祭りをやるほど観られる作品がないのが残念。

最初に記憶したのはケイト・ブランシェット主演の「シャーロット・グレイ」。彼女はルパート演じる恋人が行方不明になったためにフランスへ行き、レジスタンスに身を費やすことになる。序盤と終盤だけの出演なのだが、行方不明になる恋人という設定とともに儚げでその美しいルックスがとても印象的だった。

間をおかずに「サハラに舞う羽根」で、ヒース・レッジャーを囲む仲間の中にマイケル・シーン、クリス・マーシャルとともにいた。大英帝国の軍服姿が凛々しく、その美しさはすぐに「シャーロット・グレイ」の彼だとわかった。

ところが、実はもっと前に観ていたことが判明。「ほんとうのジャクリーヌ・デュ・プレ」のエミリー・ワトソンたちの弟。「スティル・クレイジー」のビル・ナイの若い頃(笑)。この2本は再見すればわかるだろうが、「ベント」にも出ていたそうで、・・・役名は“Guard on road”。端役だろうな。この映画、意外にいろんな人が出ているのだけれど、確認のために再見するには、ちょっとしんどい。
さらに「黒馬物語」にも出ていたらしい。これが映画デビューかもしれないが役名は“Wild-looking Young Man”。これはもしかしたら探せるかも。

他に観られるものがないかと探して見つけたのが、「ヴァーチャル・セクシュアリティ」。これが掘り出し物だった!
主人公のローラ・フレイザーが作り出した理想の男。つまり“ヴァーチャル”。ラブコメディでお目にかかれるとは思ってなかったので嬉しい驚き。美形の彼らしいキャスティングかと。彼が作られる過程が、ぷっくりした唇、青い目にブロンド・・・。私が嵌る要因を満たしていて笑えた。しかし、ひと捻りあるストーリーで、彼の意外な一面を見た。なかなか楽しいので興味のある方は是非♪

久しぶりに見たのは「マッチポイント」。ほんのワンシーンだったけど、ジョナサン・リース・マイヤーズのプロ時代の友人のテニスプレイヤー。プレイするシーンもなかったけど、いかにも上流英国人みたいな雰囲気十分。

しばらく姿を見かけないのだが、基本的に本国でTVの仕事をするのが多いよう。TVMにレギュラーのドラマもあるみたい。
で、運良く英国女流文学シリーズが日本にもお目見え。「ジェイン・エア」「分別と多感」と一緒に放映された「説得」。折りしも映画「つぐない」が公開され、続いて「ジェーン・オースティンの読書会」なんて米国ベストセラーの映画化も公開。ちょっと久しぶりのオースティン旋風の流れでみた「説得」のウェントワース大佐がルパートだったわけで、これは必然(?)。前の本の記事『説得』の時も書いたが、笑わない、仏頂面の彼が実に魅力的。オースティン特有のじれじれ感がまた効果抜群だし。
「サハラ・・・」の時もキマってたが、軍服姿というかコスチュームものは、基本、端整なルックスなので似合う。オースティン文学に起用されたのも納得。お陰さまで堪能しました♪

今のスタンスで本国を中心に今までどおり、コンスタントに活躍していくのだと思う。最近は英国のドラマも数多く観られるようになったけど、今後もまだまだたくさんあるTVMが観られないかなぁと思うばかりです。
本当に底知れぬ広がりを感じる英国人俳優。あまりハリウッド作品でその本質を損なって欲しくはないけれど、いい役があればその姿はもっと見られたらいいなと思う。その辺が難しいところだよね~。

コメント

_ ゆりえ ― 2008年07月13日 17時49分59秒

アン・エリオット役の子サラは「レイヤーケーキ」でも「人生は、時々晴れ」でも蓮っ葉な役でしたから役者ですなぁ。だってアンっつったら女の鑑みたいな役ですから。
もう一つクラシックなテレビドラマの主役でも見ました。

その「ヴァーチャル」なんちゃらっての観たいです。

_ めかぶ ― 2008年07月19日 18時21分45秒

ゆりえさん、毎度♪

>もう一つクラシックなテレビドラマの主役でも見ました。
「荊の城」でしたっけ?これも文芸ものですよね。

「ヴァーチャル・セクシュアリティ」はレンタルで見つけました。
是非、観てもらいたいなぁ♪

_ ゆりえ ― 2008年07月23日 05時37分02秒

おはようございます。
さっき偶然にもムービー・プラスで「茨の城」観ましたよ。
前回はサラが精神病院に入れられる前編の後半から観たのでした。

時代は近いと思うけど、雰囲気はオースティンとは随分違うのでした。

_ めかぶ ― 2008年07月27日 21時45分30秒

「茨の城」録画しました!
そうそう、なんかちょっと雰囲気違うぞ~と、チラッと見たときに思ったです。
まだ全編通して観てませんが楽しみです。


週一更新を心がけていますが、これだ!っていう俳優が見当たりません!すんまそっ!

_ ゆりえ ― 2008年08月01日 05時27分19秒

「ヴァーチャル~」、蔦屋で検索してもらったけどなかったわ~。
ちょっと題言うの恥ずかしかった・・。

「エマ」を再読してて、ミス・ベイツのような善良だけど、おしゃべりが止まらない女性が近所にいて、きっとオースティンの周りにああいう人たちいたんだろうな、だからリアルなんだな、と思いました。

_ めかぶ ― 2008年08月04日 21時24分11秒

「ヴァーチャル~」は、確かに難しいかもしれないなぁ。
いつかのために、頭の隅に憶えておいてね。

「エマ」は今再見したい映画のリストに入れています。
また違う観方ができるかも。
滑稽に描かれている人たちは、オースティンがそう思っているから
生まれたキャラクターですよね。
結構、辛辣で痛いですが・・・。

_ ジョー ― 2009年06月06日 12時21分58秒

初めまして。ルパート・ペンリー・ジョーンズの名前を発見してコメントしてしまいました。
私は「ヴァーチャル・セクシュアリティ」を見てかっこいいと思いました。レンタルビデオ屋のレンタル落ちのビデオを買って時々見ています。
「プリンスは大学生」というドラマかテレビ映画でちょっと天然なプリンス役を演じていて、それもはまり役だと思います。歴史物が苦手な私にはもっと現代劇に出てほしいなと思いますが、着実に活躍しているんだなと思うことにしています。

_ めかぶ ― 2009年06月09日 00時02分08秒

ジョーさん、コメントありがとうございます。

ルパートに注目するなんてレアですねー♪
ハンサムな正統派英国俳優だと思うんですが、なにしろ観られる作品数が少ないですからねー。「ヴァーチャル・セクシュアリティ」を持ってるなんて羨ましい。何度でも観られる作品だと思います。「プリンスは大学生」は未見ですがハマってそうだな~。観たい!

_ cony ― 2010年02月03日 14時25分10秒

はじめまして!
ルパートを検索して、訪問しています。

ルパートには「説得」でノックアウト。
いまだに繰返し見てしまいます。
ポアロシリーズの「杉の棺」にも出演していますし、今 「MI-5]がBS11でオンエアー中なので、みています。
「ベント」に出演しているの知らなかったです。DVDもっているので、チェックしてみます。

今年のお正月にロンドンで舞台に出演していたのを見てきました。
ステージドアで待って、サインをもらいました。

とてもやさしくてステキな方でした!
本人に会えば、ファンにならずにはいられないくらいステキです。
また、チャンスがあれば良いのだけど・・・・・・・

_ めかぶ ― 2010年02月20日 12時38分42秒

conyさん、コメントありがとうございます。

出演しているドラマがたくさんあるのですよね。
最近は日本でも観られるようになってきて嬉しいです。
ご本人にもお逢いになってらっしゃるんですね。
羨ましい~!

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