ステラン・スカルスゲールド2005年10月15日 10時21分58秒

キス★キス★バン★バン(2000)
(左)STELLAN SKARSGARD  1951/6/13 スウェーデン

本当は先に「奇跡の海」で見ているはずなのだが、ラース・フォン・トリアー監督の世界とエミリー・ワトソンに圧倒されたのか、ステランとなると病床の寝たきりの男の顔はほとんど憶えていない。確かめるにはキツい映画であまり再見する気になれずそのままになっている。
スウェーデン出身でTV等で本国では有名俳優。「奇跡の海」で一躍ワールドワイドな個性派に。作品の出来の善し悪しは別として主演に脇役にその範囲は幅広くオファーも殺到。よく見る顔のはずだ。

結局認識したのは「グッド・ウィル・ハンティング」の数学教授。ウィルの才能に気がつき、彼に手を差し伸べたつもりが逆にウィルに無能呼ばわりされて打ちひしがれる姿が哀しかった。
最初の印象がこれなので善人のイメージがあったのだが、役によっては冷たい目が怖いほどの迫力。スウェーデン時代の「不眠症:インソムニア」のラストは特殊効果もあるんだけど怖すぎ!あれはステランの目だ。
どっちともつかない雰囲気がありサスペンスによくはまる。体格がいいし存在感があるので偉い人度も高いし歴史ものも似合うんじゃないだろうか。

さて、私の一番好きなステランはなんといっても「キス★キス★バン★バン」。この作品は劇場公開年ではなくDVD鑑賞だったが2004年の私のベスト。
びしっと決めたスーツ姿で表情を変えずに標的を逃さないヒットマン。腕が落ちてきたのを自覚して引退を考えているというのがステランらしい。弟子のポール・ベタニー、子守をすることになった子供大人のクリス・ペンとの関係の中でだんだん表情がやわらかくなっていくのがいい。
ベタニーとの師弟とも敵味方ともいえるような微妙な関係がなんともいえないのだが、ステランはベタニーを気に入ったのだろうか、ラース・フォン・トリアーに「ドッグヴィル」に彼を推薦している。作品としては類を見ないえらいものが出来上がっていて悪くはないんだけど、現場でベタニーがどんなことになったかはメイキングの「ドッグヴィルの告白」のとおり。

今のペースでどんどんフィルモグラフィが増えていくことだろうがトリアー監督との関係も保っていって欲しい。やっぱりハリウッド作品より欧州での作品の方が魅力的なステランが観られることは間違いないもの。

初出:2005/5/6(金) 午後 8:49


ステランさんは数作しか見ていないのですが、どれも印象深いです! ヤッパリ「キス★キス★バン★バン」が一番好きかな? でも「キング・アーサー」のお髭も捨てがたい(笑)
2005/5/6(金) 午後 10:46 [ aikirin ]

存在感が圧倒的なのでどんな作品に出ていてもすぐにわかりますよね。「キスバン」の海のラストシーンを観るといいお父さんって感じ。今度は家族のドラマなんかで観たいな。
2005/5/8(日) 午前 1:01 [ mekabucchi ]

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