イタリア的、恋愛マニュアル2007年07月25日 23時22分45秒

イタリア的、恋愛マニュアル(2005)
イタリア的、恋愛マニュアル MANUALE D'AMORE
2005 イタリア 監督:ジョヴァンニ・ヴェロネージ
シルヴィオ・ムッチーノ ジャスミン・トリンカ セルジオ・ルビーニ カルロ・ヴェルドーネ

偶然「めぐり逢って」、美人の彼女に一目惚れした青年。倦怠期に入って「すれ違って」ばっかりの夫婦。夫が「よそ見して」浮気に走ったのを知って激怒する婦人警官。妻に「棄てられて」自暴自棄の小児科医。真正面から挑むそれぞれの恋愛事情。

4つの恋愛事情の物語の登場人物が微妙に重なるオムニバス。しかもコメディ仕立てのラブストーリーでイタリアーン!観る気満々で公開を待っていた。んだけどちょっと期待しすぎたかな?
いや十分楽しかったんだけど、「ラブ・アクチュアリー」の時のようなたくさんの愛の物語てんこもりのハッピー感を最後に感じたかったんだけどそこまでいかない。しっとりとした静かな幸せ感もあれはあれでいいんだけどね。

イタリア人=恋愛には奔放で男は決まってナンパ野郎。なんてイメージばかりが先行しているんじゃないか?でもまんざら噂だけとも限らないって言うし?つったってイタリア人が一体何人いるってのよねえ。(笑)
そう、中にはらしくない(?)イタリア男もいるんだな。
「めぐり逢って」のムッチーノ。イタリア男だって真正面からナンパできる奴ばかりじゃない。一目惚れした彼女に声を掛けるのも楽じゃない。ストーカー紛いに待ち伏せしたり、金欠デートに姉を頼っといて内緒にして欲しいと頼んだり・・・。
「すれ違って」のルビーニ。イタリア男だからっていつもロマンティックでいるわけじゃない。食べ方も汚くなるし甘い言葉も囁かない。倦怠期を堂々と表に出す男もいるのだな。
むしろロマンティックであり続けようとすると無理が生じるのか?
「よそ見して」の夫は、実は愛犬に愚痴をこぼしながら妻に愛の言葉を囁く。その挙句に浮気して見つかって・・・。

このエピソードの冒頭での妻の独白がおかしい。
「イタリア人の夫の85%、妻の60%も浮気をするの・・・」
そしてプログラムによると、各国で「あなたはどんな時に一番罪悪感を感じるか?」の質問をしたところイタリアの1位の答えは「食べ過ぎた時」で、「浮気」はなんと最下位。い、イタリア人って・・・。(笑)
さらに浮気をしたとしても許してあげちゃう♪許すことが大事って言うのがイタリア人の気質らしい・・・ふーん。(笑)

「すれ違って」の妻は問題はそのままにしておかないでなんとかしようと頑張るし、「よそ見して」の妻も夫の浮気には感情むき出しで大激怒する。
恋愛に対するイタリアーンの情熱、ストレートさってやっぱり日本人とは絶対対極的にあると思う。日本人はそういうところを見せないのが美徳みたいなところが昔からあるというのもなんとなくわかる。道の向こうからそっと好きな人を見つめている片思いが切なく少女漫画に描かれちゃうようなねえ。

私も典型的な類かもね。こんなことしたら嫌われるとか返ってくる反応が怖いとか守りに入っていい子になってしまう。問題にする前に自己解決。って、本当は何も解決になってないのにね。
こんなに真っ直ぐにできたら気持ちいいだろうなー。羨ましくなってしまう可愛くて愛すべきイタリアーン。(笑)