バタフライ・エフェクト2006年01月15日 23時14分13秒

バタフライ・エフェクト(2004)
THE BUTTERFLY EFFECT
2003 監督:エリック・ブレス J・マッキー・グラバー
アシュトン・カッチャー エイミー・スマート メローラ・ウォルターズ エルデン・ヘンソン ウィリアム・リー・スコット エリック・ストルツ

子供の頃記憶がブラックアウトする症状に悩まされていたエヴァン。多感な少年時代、恋と悩みと幼友達の間にあった数々の事件を抱えていた彼は町を離れて数年後、大学生になったエヴァンは再開した幼友達の悲惨な状況に数日前に知りえた過去に遡れる方法を使ってやりなおそうと試みるが・・・。

アシュトンとエイミーはともに“おばか”がつくほどのコメディで自分を捨てて奮闘していたので、話題になるほどの作品に主演級だというのにどうしてもピンとこなかった。だからDVD待ちでもいいかなって思っていた。結果はなかなかのものだったので良しとしますか。
DVD待ちだったはずだったが「バタ・エフェ」が掲示板で大盛り上がり。疑問の壁を崩すべく質疑応答が飛び交い非常に楽しかった。そのトピの参加者はほぼ全員観てしまったことに。恐ろしい掲示板効果。松竹に謝礼貰いましょうか。

なかなか頭を使って楽しめる作品ではあったが疑問が解けて自分の中でストーリー解釈に一応の決着をみたら満足してしまった。感想的には残ったものはあまりないかもしれないがこれは別の意味で楽しめた映画だからそれはそれでいいんじゃないだろうか。私として難点なのはやっぱり主演のアシュトンとエイミーにあまり魅力を感じないってこと。エヴァン役がシェーン・ウェストやデヴォン・サワあたりだったらもっとはまったんだけどな~。

余談だが、私が「バタ・エフェ」の予告編を最初に見たのはなんとまだ2月。「LOTR」の SEE版の公開の時だった。3ヶ月も後になってこんなに盛り上がる作品になろうとは夢にも思っていなかった。予告編の映像はあのラストシーン。こういう展開であのシーンにつながるとはねぇ。今思うと感慨深い予告編だった。


以下、思いっきりねたばれです。


エヴァンは父から受け継いだ特殊な能力によって過去に戻ることができる。まずい現実をやりなおすことが出来るわけだ。エヴァンは今その時をより良いものにしようとするけれど何度も失敗を繰り返す。どうしても誰かが死んだり苦しんだり・・・。最後にエヴァンが選んだ解決方法はまだ誰も不幸の微塵もない時期に戻って幼友達の関係になること自体を失くしてしまおうというものだった。それが恋するケイリーを諦めることになっても。てな感じでしょうか。

エヴァンは意を決してケイリーとの関係を絶ちもう遡ることとも決別するべく日記とフィルムを焼いたので、あの再会から・・・とはやっぱり行かないと思う。それがあの表情なんじゃないかな。ここはアシュトンの演技が光っていたと思った。

ねたばれを読むまでは私もいろんなところでひっかかっていた。医者に日記なんかないといわれるところ。ケイリー兄妹と関係がなければ変態父の餌食にならないのか?とか。母はがんになることはないのか?とか。でもちゃんと意味を持たせる台詞が必ず一言あるんだな、これが。なかなかよくできている脚本と編集。
ただしちゃんと注意深く観ていて、遡りの順序もどれがその結果なのかも理路整然と出来ていないと必ず疑問になってしまうので大変かも・・・。

初出:2005/6/5(日) 午後 11:28