シン・シティ2006年03月15日 23時34分46秒

シン・シティ(2005)
シン・シティ SIN CITY
2005 米 監督:ロバート・ロドリゲス フランク・ミラー
出演:ブルース・ウィリス ミッキー・ローク クライヴ・オーウェン ジェシカ・アルバ ニック・スタール マイケル・マドセン パワーズ・ブース カーラ・グギーノ ジェイミー・キング ルトガー・ハウアー イライジャ・ウッド ロザリオ・ドーソン ブリタニー・マーフィー ベニチオ・デル・トロ デヴォン・アオキ アレクシス・ブレデル マイケル・クラーク・ダンカン ジョッシュ・ハートネット

罪の街”シン・シティ”の3人の男たちの愛と戦いの物語。

と言っても元はフランク・ミラーのコミックなんでストーリーなんてあってないようなもの。でもいいのだ、そういう作品じゃないもの!
キャラクターが決め手の作品だがこれが主役から脇役まで誰をとっても素晴らしい!まれに見るアンサンブルキャストの大成功例。読んだことはないのだが、コミックだけあってキャラの設定がはっきり作られているところを忠実に再現してるんじゃないだろうか。誰一人として手を抜いたキャラが見当たらないのだから恐れ入る。
映像がまたアニメーションというでもなく、それでいてコミックをそのまま映像にしたかのような色彩感覚が目にまぶしい。この斬新さは私は好きだな。どう見ても普通じゃないキャラクターたちを際立たせている絶大な効果を発揮している。

更にキャストがウィリスにロークにオーウェンの主人公たちに脇役陣も超豪華。私が嫌いなわけがない。
中でもロークの渋いこと!顔はそうとはわかりにくいものの彼ならではの悲哀感たっぷりなキャラが最大限に活かされた役どころ。
「ファンタスティック・フォー」でいまいちだったアルバもかわいくていい感じ。あまり知的な女っぽくないのでこっちのような女の子キャラの方が合うんじゃないだろうか。ブリタニー・マーフィーも非常に彼女らしくていい。

しかし最も強烈なところを挙げるならデル・トロ、スタール、そしてイライジャ・ウッドだろう!
デル・トロの凄さは今まで見た中で最高にイカれている。ここまで壊れてると笑えてくるくらいだ。スタールの壊れ方もハンパじゃない。冒頭で素顔が見られるのでその後の変化は痛ましい。LOTRのスメアゴル→ゴラムみたい。性格がこれまた破綻をきたしているからこれまたとんでも野郎なのだが。スタールは役の選び方がうまい。これはやってて楽しかったに違いない。実はこの役はレオナルド・ディカプリオにオファーがいったらしいのだがあまりのキャラクターにイメージの損壊を恐れたエージェントが断ってしまったのだそうだ。もったいない!こういう役をやればこそ面白みのある俳優だと思われるのにねぇ。

で、イメージ損壊もなんのその。とてつもない役を演じたウッドはめちゃめちゃ楽しかったらしい。“こんな役今までやったことない!”と興奮気味に語るウッドだが当たり前だって!あのフロドがこれだものびっくりだわ。観終わった当時は彼が夢にまで出てくるかもと思ったほどの強烈さ。しばらくは忘れられそうになかった。

映像、キャラクターでここまで魅せてくれる非常に面白い映画ならではの作品。大満足なのであった。

初出:2005/12/29(木) 午後 6:34


既出コメント:

ロドリゲス監督大ファンの哀生龍としては、キャスティング&映像美に彼のセンスを感じて大満足でした!フランク・ミラーのコミックをカット割りに当てはめた独特の作品で、“大人のアメコミ映画”に仕上がっていましたよね♪
2005/12/29(木) 午後 9:15 [ aikirin ]

そうそう、言及し忘れてました。ロドリゲス作品なんだよね!彼の作品に言えることのひとつはキャスティングが楽しいということ。出演者たちが撮影が楽しそうなのが想像できますよね。いつも新作が楽しみな監督ではあります。
2005/12/30(金) 午前 11:13 [ mekabucchi ]

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