アヌーク・エーメ2007年06月14日 13時23分21秒

男と女(1966)
ANOUK AIMÉE   1932/4/27  フランス

この年代の女優を取り上げるのははじめてだと思う。「モンパルナスの灯」を観ていて彼女が出てきた瞬間、周りのものがすべて消えた。ほんとに綺麗な人だ。私の美人の定義はこの人だと実感した。

彼女をはじめて見たのは「男と女」だった。映画を観始めて間もない頃でとりあえず有名なタイトルは観ておこうと思ったうちの1本だった。有名すぎるあの音楽、フランスのメロドラマ的なストーリー。シンプルで美しいラブロマンス。
あの時「美人ってこういう人のことを言うんだなー」と漠然と思った私。今思えば、あれから2,000本以上は映画を観ているだろうが、可愛いとは思いこそすれ「美人」だと心底思える女優には出会えていない気がする。
「男と女」はスタントマンの夫と死別した女が妻に自殺されたレーサーの男と出会う。すっごくドラマティックな設定なのね。どろどろしそうな雰囲気ではなく、音楽や映像が静かに膨らんでいく繊細な大人の恋心を紡いでいた美しい映画だった。当時は普通のラブストーリーとして何気なく観ていたけど、この年になった今「男と女Ⅱ」と合わせてもう一度観てみたい。

その後に彼女を見たのが近年の「プレタポルテ」「百一夜」とアンサンブルキャスト作品だったので、あまり彼女らしさを感じることができなかったかも。出てるなと思いつつそんなに印象深くなかった。
でも「プレタポルテ」でデザイナーのエーメがショーで最終的に見せたものは・・・。思わずにやりとした。彼女のキャラクターにただの綺麗な女では感じられない強さや潔さがあると思った。エーメの凛としたところが効果的かと。

「甘い生活」はマルチェロ・マストロヤンニとアニタ・エクバーグが強烈過ぎてこれのエーメもあまり印象にない。フェリーニの作品だが難解な表現方法で、これ自体が作品として私の好みじゃなかったんだとも思う。退廃的なマストロヤンニが苦手だと思ったこともあるし。

あとは「GO!GO!L.A.」「フレンチな幸せのみつけ方」などの近年の作品でカメオ的な出演のもの。現在の彼女なわけである。老いても美しさは変わらない。年齢を考えるとびっくりする。

で、今頃になって「モンパルナスの灯」を観て改めてその美しさに衝撃を受ける。「男と女」の10年近く前の作品になるのか。可愛らしさもあって本当に目が釘付けになった。ラストの美しい笑顔がますます哀しさを募らせる。
少し若いけど、ほぼ同世代の代表的なフランス女優のカトリーヌ・ドヌーヴの若い頃もとっても可愛いし美人なんだけど、キラキラしたブロンドの彼女はまた違ったタイプの美しさ。エーメに感じたものを彼女には感じなかったのは私の好みなのね。ある方から「めかぶさんはサンドリーヌ・ボネールが好きだから、なんかわかるな」と言われて我ながら納得。

実はこれ以外は未見。たくさんある出演作をもっといろいろ観なくては。今後の課題である。ますます綺麗なエーメに嵌っていくのかもしれないな♪