アナとオットー2006年02月27日 21時36分55秒

アナとオットー(1998)
アナとオットー LOS AMANES DEL CIRCULO POLAR
1998 スペイン 監督:フリオ・メデム
フェレ・マルティネス ナイワ・ニムリ

恋人の連れ子同士のアナ(ナイワ)とオットー(フェレ)は兄弟のようにして育つがいつしかお互いに愛し合うようになる。それは親たちには内緒の恋だった。幸せもつかの間、オットーは母の死にショックを受けてアナたちの前から姿を消してそれ以後に家族は離散。数年後にアナは母の新しい恋人にオットーに繋がる偶然を見つける。彼女は再びオットーに出会うために手掛かりを探し始める。

ネタバレ気味だがこの作品を語るのにどうしても避けて通れないのでご容赦願いたい。

運命の恋人たちの物語。いくつもの偶然、紙ヒコーキ、パイロット・・・素敵すぎるディティールがたくさんあって、ストーリーも構成も不思議で面白く最後までどきどきしていた。・・・が、私はあの結末はイヤだぁ!
なんで?どうしてもこうじゃなきゃいけないの?
もの凄く後を引いて立て続けに2回観てしまったけどラストが近づいてきたら観たくなくなってやめてしまった。大好きだけどやっぱり大ショックでまだしばらくは最後まで観られそうにない。
メデム監督にはよくある傾向らしい。皮肉的というかこういう突き落とされるような感覚が特徴らしい。でも、どうしても後引くものがあるからかなりクセもの的な作品のようだ。もう何本か観てみようかな。またショックで立ち直れなくなったらどうしよう?

フェレ・マルティネスがとても魅力的。「テシス」で初めて知り、近作の「バッド・エデュケーション」で観たらまったくちがうのでびっくりしたが、このオットーがこれまた違った魅力でかなり素敵だ。作品によっていつもタイプが違う人のようだ。「テシス」のチェマが結構好きなんだけど、オットーも甲乙付け難い。
まだ何本か未見の作品もあり。もう少し目を肥やしたらフェレもUPしよう。要注目なのだ。

初出:2005/10/27(木) 午後 9:23


既出コメント:

DVDで見てみたい作品なのに、何故か出ていない(涙)映像の美しさもそうですが、ANAから見たストーリーとOTTOから見たストーリーを別々に見て見たい、とも思うのです。フェレって演じる役によって違った魅力を見せてくれますよね! “もう少し目を肥やしたらフェレもUPしよう”←お待ちしてます♪
2005/10/28(金) 午前 5:51 [ aikirin ]

そうなの?あってもいいよねぇ。でも買ってもしばらくは最後まで観られないわ。大好きだけどやっぱりいやだ!フェレ作品は観られる作品がもう1,2本あるようなのでそれからにします。また違うんだろうなぁ。
2005/10/30(日) 午後 1:53 [ mekabucchi ]

リチャード・ロクスボロー2006年02月27日 21時41分28秒

ヴァン・ヘルシング(2004)
RICHARD ROXBURGH  1962/1/1 オーストラリア

この人の名前の読み方にはいくつか出ているが、検索にかけるには“ロクスバーグ”が一番ヒット数が多いだろう。発音的にはこちらが近いと思うのだが日本語表記がこれで正しいのか定かではない。ここ最近よく見かけるオーストラリア人俳優だ。

最初に見たのは多分「MI:2」の悪役の№2。普通の人すぎてあまり記憶に無かったがかなり気の毒な死に方をしたように思う。で、何で憶えてるかと言うと「ムーラン・ルージュ」の公爵。「ヴァン・ヘルシング」のドラキュラ伯爵ならわかってもらえるだろうか?「オスカーとルシンダ」「リーグ・オブ・レジェンド」などもそうだがコスチュームものでの印象が強く普通の現代人だった「MI:2」とまったく一致しなかったのはこのためだと思う。
目元がクールで細い顔立ち、ブロンドで青い瞳がこのコスチュームものの衣装やメイクの似合うこと。ただ全体的には地味なのでかっこいい!っていうタイプではない。普通の善人キャラではインパクトに欠けるのは否めない。そこがまさにハリウッドで悪役に抜擢されるゆえんだろう。

「ヴァン・ヘルシング」では一貫してクールで細面の顔にひとすじの黒髪をたらして時にセクシーにも見える新しいドラキュラ伯爵のイメージを作っていたが、クールに見えるくせに悪役ながらどこかとぼけたようにも見えるのがこの人の魅力だと思っている私。「ムーラン・ルージュ」が一番好きかもしれない。ニコル・キッドマンとユアン・マクレガーをいたぶるあの冷たい目は憎々しいほどだが、おまぬけな一面を見せるコメディパートとのギャップが激しいので作品における彼のキャラの効果が抜群に活きていると思う。

この人は絶対にコメディのセンスがあると思っていたら、ここにきて普通の現代人役で彼を見ることができたがやっぱり!
「ラブ・アクシデント」なるまぬけな邦題のラブストーリー。原題が“THE ONE & ONLY”という英国作品。恋する妻子持ちのシステムキッチン屋さん(?)を演じるロクスボローが最高におかしい。ストーリー自体がシニカルな笑いに溢れているのだが彼がまさにはまっている。彼のポーカーフェイスがさらにおかしさを増している。
新作の「ステルス」でも役自体は富豪の天才プログラマーと一見かっこいいのに、トラブルによって現場に引っ張り出された彼はあっという間にコメディパートを引受けたようなキャラに変身。どこも笑う部分のない作品の中において光ってるぞ!ロクスボロー。

オーストラリア時代の作品をほとんど知らないのだがコメディテイストに溢れる作品がもっとあるに違いないが、勿論それだけじゃないだろう。
映画以外にもTVに舞台に活躍の幅が広くデヴィッド・ウェナムとは馴染みのようだ。(ヒュー・ジャックマンもいた「ヴァン・ヘルシング」の撮影はさぞかし楽しかったに違いない。)

オーストラリア映画「革命の子供たち」で出生の秘密に翻弄される複雑な人物を演じたロクスボロー。ちらっとみせるおかしさは健在なものの非常にシビアなキャラクターが非常に魅力的だった。政治色の強いドラマだが微妙におかしくて面白い作品だった。サム・ニール、ジュディ・デイヴィス、ジェフリー・ラッシュ、レイチェル・グリフィスと大物オーストラリア俳優が顔を並べる中においても彼の存在感は小さくない。ハリウッドでの活躍は役にも恵まれて順調だが、くーっ、もっとこの時代の作品が観たいぞ!

初出:2005/10/30(日) 午後 1:49


既出コメント:

ヴァン・ヘルシングのモンスター3人組によるコメンタリーで自己紹介していたのを聞くと、“ロックスブラ”って聞こえるんですよ。アクセントはロです!気取った2枚目な見た目と、ウェナム顔負けのコメディテイスト溢れるキャラのギャップが、とても楽しいですよね(笑)歌って踊れて楽器もできるんですから、もっと色んな役を演じても良さそうなものですが・・・
2005/10/30(日) 午後 2:45 [ aikirin ]

りんさん、コメントさーんきゅ!ウェナムに次ぐギャップの楽しいオーストラリア人俳優ですよね。そう、見た目がクールだから余計におかしいんだ。もっと「ラブ・アクシデント」系の作品を期待します。多才なお方なのね。拍手!
2005/11/15(火) 午後 8:18 [ mekabucchi ]