「あなたが寝てる間に・・・」とビル・プルマン2005年08月10日 20時59分38秒

あなたが寝てる間に・・・(1995)
BILL PULLMAN  1953/12/17 USA

あなたが寝てる間に・・・ WHILE YOU WERE SLEEPING
1995 米 監督:ジョン・タートルトーブ
サンドラ・ブロック ビル・プルマン ピーター・ギャラガー ピーター・ボイル ジャック・ウォーデン グリニス・ジョンズ モニカ・キーナー 

95年頃はラブストーリー、ドラマ、コメディ、アクションどれをとっても面白く馴染み易いハリウッドヒット作品が量産された気がする。その頃人気の頂点にあった俳優女優たちは今でも活躍している非情に親しみ易い顔ばかりで、この時期のものから映画にはまり始めた私にはある意味ラッキーだったと思う。で、その頃私が一番気にいったラブストーリーがこれ。主演はサンドラ・ブロックとビル・プルマン。ブロックは「スピード」で一躍ブレイクしたその後の作品。女を売りにしない、それでいて共感できる親しみ易い笑顔とが相まって"girls next door"的な魅力が彼女の持ち味。本作はそれが実に象徴的だった。
孤独な女性が恋したのは大家族を持つハンサムな男。彼が事故に遭ったところに居合わせた彼女は彼を救い、運ばれた病院で彼の婚約者と勘違いされる。否定する間もなく楽しい大家族に囲まれて居心地が良くなってしまう。事故に遭った彼は昏睡状態。つい婚約者になりすましてしまうが、恋した彼よりもこの暖かい大家族に魅せられてしまったのが本当のところ。そんな彼女に唯一疑いの目を向けるのが事故った彼の弟。兄ほどハンサムでもなくキャリアも無いが大家族の中でおおらかに育ったという感じの好青年。ブロックは接するうちに彼に恋してしまう。
この弟を演じたのがビル・プルマン。見るからに優しそうで好青年的だがインパクトが弱く今まであまり役に恵まれていない。「ジャック・サマースビー」ではジョディ・フォスターをリチャード・ギアに、「めぐり逢えたら」ではメグ・ライアンをトム・ハンクスに取られるというフラれ役が似合ってしまう人。キャリアは長く、幅広い作品に出演しているが、今作が一番良い役じゃなかろうか。思わず"よかったね!"と言いたくなる。というわけでビル・プルマンは結構気にいっている。
そうだ、一番出世したキャラクターに「インデペンデンス・デイ」の大統領がありました。演説もなかなかのもので、庶民出身の若い大統領はステキだった。
その後は活躍はしているが相変わらず地味だ。脇を固める役者として貴重だと思うので息の長い俳優でいてもらいたい。

話は作品に戻るが、このふたりのラストは本当に微笑ましくて大好きだ。幸せになって欲しいと願わずにはいられない。今でもたまに観たくなる心温まるラブストーリーだ。
初出:2005/3/18(金) 午後 9:57

デヴォン・サワ2005年08月11日 21時24分55秒

ファイナル・デスティネーション(2000)
DEVON SAWA  1978/9/7 CANADA

最初に見たのは「キャスパー」のラスト。人間になった幽霊のキャスパー少年で“なーんて美少年なのかしらっ”と思ったのでした。クリスティナ・リッチとのショットが可愛くてとても微笑ましかった。当時、既に米国内では代表されるティーンアイドルのひとりだったよう。ブロンドで目がぱっちりしていて今で言うと「ハリー・ポッター」シリーズのトム・フェルトンをもう少し甘くした感じかな。その後も彼は順調にキャリアを伸ばし、それなりに成長と同時にこの世界にも生き残ってきたよう。子役の中では成功組ではないだろうか。ただ今では当時の人気とは言えないようだが、成長を見守っているファンは多いはず。現在は 20代の青年の域に突入かな?今後の作品選びが肝心になるところだろう。

今のところティーンエイジムービーから軽快なアクション路線への傾向が見受けられるが、このままだとB級ムービーに落ち込む可能性も・・・。注意が必要だわよ。人気先行なのでティーンエイジムービーにばかり偏ってしまったせいか、演技力はと言うとあまり印象に無い。この辺で見極められるドラマが1本欲しいところ。何かはまったわけじゃないんだけど、少年期を知ってるだけについ出演作を追ってしまっている子。なんとなく応援したくなる母性本能をくすぐられるタイプでもあるかもね。

余談だが「キャスパー」でリッチのパパを演じたのが先に挙げたビル・プルマンだった。“えっ、パパ役をやるの?”と驚いたが、またこれが無難で人のよさそうなパパで・・・。彼らしいと言えば彼らしい。
初出:2005/3/19(土) 午後 4:25


既出コメント:

「ファイナル・デスティネーション」で初めてデヴォン・サワを見ました。高校生の役でしたがかなり好みのタイプで、即インプットしました^^; これ1本しか知らないので、もっとしっとり系の彼を見てみたい!
2005/3/28(月) 午後 9:07 [ macalius_club ]

サワの近作に「EX」というアクション映画があります。「ファイナル・・・」の路線の延長上のような作品で特出した印象はないのですが、この作品他にルーファス・シーウェルとルパート・グレイヴスが出ていて得した気分になりました。軽快な青春サスペンスで楽しく観られますよ。
2005/3/29(火) 午前 10:27 [ mekabucchi ]

ガブリエル・バーン2005年08月11日 21時31分29秒

ユージュアル・サスペクツ(1995)
GABRIEL BYRNE  1951/5/12 IRELAND

ハリウッド映画を中心に観てきて、これまでケヴィン・ベーコンやクリスチャン・スレイターなどオールアメリカンボーイ的な人に惹かれてきたのだが、鑑賞本数を重ねるうちに違う魅力を持つ俳優に目が行くようになってきた。そのもっとも最初がこの人。このアイルランド出身のベテラン俳優はアメリカ人とは違う雰囲気を湛えた大人の人。なんていうのも変なんだけど、まぁアイドル的じゃない人で最初に惹かれた人ってことかな。
多分最初に見たのは「ユージュアル・サスペクツ」だが実はこの時は彼のことは認識していない。その時は作品の面白さに度肝を抜かれてしまい、“凄い映画だ”と思った。今でもサスペンス映画の面白さの基本はこれだと思っている。初見当時はバーンはもとより出演者を誰も知らなかったのだが、今となってはケヴィン・スペイシーやベニチオ・デル・トロなど凄いキャストだよね。
で、バーンに惹かれたのはその後に観た「若草物語」のベア教授。今思うと彼のロマンチックロールは数少なくこれは貴重な1本だ。落ち着いた大人の男の抑えた恋心で相手はウィノナ・ライダー。ご存知文芸作品なので恋愛ったって上品この上ない。しかも古典に近い趣でコスチュームものっぽくもあり更に輪をかけた上品さ。ベア教授の奥ゆかしさというか、その抑えた心の中にある情熱みたいなものを感じてかなり魅力的だった。見た目はおやじだがこの人には色気がある。後で「ユージュアル・サスペクツ」のあの中のひとりだったと気づいて演技者としてのバーンを認識した。またアイルランド人で、本来武骨でハードな芯の強さが基本にある人のようだ。英国やアイルランド製作の小品に出演したりまた製作にも関わっていたりする。どちらにしても演技力は確かなので彼が出ていると安心して観ていられる。勿論今でもすてきな人には違いないが、俳優としてのガブリエル・バーンの次の作品が楽しみだ。熱が冷めると言うかまいぶーむが過ぎたら今度は違う目線で彼のことは見るようになっている。俳優としてその動向が気になる、これからもずっと見続けていきたい人だ。
初出:2005/3/20(日) 午前 10:30

結婚の条件2005年08月12日 21時27分57秒

結婚の条件(1988)
結婚の条件 SHE'S HAVING A BABY
1988 米 監督:ジョン・ヒューズ
ケヴィン・ベーコン エリザベス・マクガヴァン アレック・ボールドウィン

ケヴィン・ベーコンのジョン・ヒューズ作品。80年代、まだ性格俳優を目指す前で、まだグッドルッキングと言われていた(ホントだよ!)頃の作品。この人は若い頃からえらく細身でオーバーアクションが軽妙に見える。そういうところがジョン・ヒューズ作品で生き生きとしているように感じる。ケヴィンの初期作品の中でもっとも好きなもののひとつ。
ラブストーリーというか、彼女と紆余曲折の末結婚して子供が生まれるまでのお話。男性版マリッジブルーとか結婚生活に戸惑ったりとか子供を持つことに対する不安など、ケヴィンがコミカルに大真面目に奮闘している。ジョン・ヒューズ青春映画の中ではちょっと大人版かな。私はこれの何が好きって、妻のエリザベス・マクガバンが分娩室に入ってから急に危険な状態に陥り、付き添うはずだったケヴィンは分娩室の外に出される。廊下で不安と恐怖でたまらない彼の表情がすごい!こっちも胸が痛くなりそう。やっぱりこの人は基から巧いんだと思った。祈るように天を仰いで一筋涙をこぼす彼を見たらこっちまで泣けてきた。
てなわけで私としては大好きな作品なんだけど本人はどう思っているのかなぁ。勿論その後の個性的なキャラクターの作品も素晴らしいのだけど、たまには肩の力を抜いてこんな感覚の作品があってもいいと思うんだけどねぇ。
初出:2005/3/21(月) 午前 9:58

スティーヴン・ドーフ2005年08月12日 21時32分35秒

フィアー・ドット・コム(2002)
STEPHEN DORFF  1973/7/29 USA

はまりこそしないが、気になる俳優の一人である。初見は「ジャッジメント・ナイト」で強がっていたもののあまりの恐怖に泣き崩れる弱さを見せてしまう、エミリオ・エステヴェスの弟役だったと思う。やんちゃ坊主の憎めない弟で、エステヴェスが優しく彼を慰めていたと憶えてている。彼もまた典型的なアメリカンボーイでルックスにも恵まれていて、ブラットパック世代の弟的な存在だと思うのだが・・・。
「パワー・オブ・ワン」という社会派ドラマで彼は演技力を発揮した。南アフリカの人種差別問題を取上げたこの重厚な作品でモーガン・フリーマンと共演し、少年らしからぬ存在感を見せて評価された。英国イングリッシュのアクセントも完璧だったらしい。
そういうプライドやポリシーがあるのか独特な作品選びをするために派手に前面には出てこない人だ。まずビッグバジェットムービーでお目にかかることが無い。珍しく出てきたと思えば敵役を選んでいる。別に容姿をひけらかせとは言わないが、それを活かしても別に大きな損はしないと思うんだが。むしろ汚れ役ばかりで飽きないのだろうか?
すっかり大人になってしまったが、今でも何かやらかしてくれそうなやんちゃ坊主の雰囲気は健在でさらにセクシーさが加わってきた。アクションの小作品でよく見かけるが、このままB級アクション俳優に落ちてしまうにはもったいなさすぎる!せっかくの容姿と演技力を活かした作品選びをしてくれることを願ってやまない。今後も動向を追い続けたいひとりだ。
初出:2005/3/22(火) 午後 9:48


既出コメント:

ドーフってたらブレイドで認知度が上がったけど、結構いろんな作品に出てますね。「スペース・トラッカー」を個人的には推したいがB級がダメなら無理か・・・
2005/3/22(火) 午後 9:51 [ キノコ ]

コメントありがとうございます。「スペース・トラッカー」ですか!いいとこついてますね。観てますよ。ドーフ自身も楽しんで演じてたんじゃないでしょうか。まさにやんちゃ坊主むき出しな感じでしたもん。
ごめんなさいね、B級がだめだってつもりはないんですよ。でも彼にはもっといろいろ多角的にやって欲しいんですよね。
2005/3/23(水) 午後 8:55 [ mekabucchi ]