ハリウッド映画の悪役英国俳優たち 12005年08月13日 21時13分34秒

レオン(1994) -ゲイリー・オールドマン-
レオン(1994) 
-ゲイリー・オールドマン GARY OLDMAN 1958/3/21 UK-

ハリウッド映画で強烈な印象を残す「レオン」「告発」のゲイリー・オールドマン、「ロブ・ロイ」のティム・ロス、「ダイ・ハード」のジェレミー・アイアンズ、同じく「-2」のアラン・リックマン。ぞくっとするようなこの悪役たちはみんな英国俳優だった。あるインタビューで「パトリオット・ゲーム」でハリソン・フォード相手に悪役を演じたショーン・ビーンは、自身、ハリウッドでの悪役作品が続くことに「英国俳優に悪役が回ってくるのが多いのは、演技力のある人が多いからだろう」と冗談めかして言った。最初は悪役のイメージができあがってしまうのがイヤだと思った時期があるそうだが、演じること自体は楽しいし役によってはやりがいもあるのだそう。確かに先に挙げたどの悪役ももの凄い存在感で、中にはキャラクターの背景が興味深いものもある。名優が演じた方が悪役に凄みがでて作品として成功するのは事実だろう。時には正義の主人公を食ってしまうくらいにね。

「レオン」「告発」のゲイリー・オールドマンは凄かった。今まで観た中で最も記憶に残る悪役に数えられる。彼は今となってはハリウッドでもポピュラーな名優とも言える位置にある人だが、彼の狂気的な演技はいつ見ても凄まじい。悪役じゃなくても彼の放つオーラは狂気を孕んでいるようだ。

「ロブ・ロイ」のティム・ロスは悪役と言っても、社会的地位を利用して弱者をいたぶる底意地の悪いキャラクターだ。暴力的な悪役よりこんな狡猾でいやーな奴が怖いほど良く似合う。悪役に限らず彼の場合はタランティーノ作品で魅力を発揮。あのエキセントリックでもあり、飄々としたキャラクターが見事にはまっていた。「パルプ・フィクション」「レザボア・ドッグス」「フォー・ルームス」の彼はどれも最高だ。彼の作品選びはワールドワイドでハリウッドに限らず、英国に戻ったかと思えば欧州へ、大作よりインディーズ作品でひと癖もふた癖もある監督に好まれて活躍の場が広い。クライムサスペンスからファンタジーまで何でも来いだ。私としてはその分好き嫌いがはっきり別れる。一般的にあまり評価されていないようだが「愛に囚われて」なんてロマンチックロールも結構いけると思うのだが、その後この手の役を見かけないので本人としても好みじゃないのかも。セクシーな彼もいいと思うんだけどねぇ。
初出:2005/3/23(水) 午後 8:43


既出コメント:

ティムとゲイリーは、キレた役をやらせたらハマりまくり! でも“ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ”みたいな作品での共演を、もう一度みたいですぅ♪
2005/3/30(水) 午後 11:08 [ aikirin ]

キレた役がはまる人ほど優しい人の役なんてやられちゃうとステキだったりするのよね。“ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ”はまだ未見。大変だティムも出てたなんて知らなかった!
2005/3/31(木) 午後 9:13 [ mekabucchi ]

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