ブルース・デイヴィソン2005年08月30日 23時05分04秒

クレイジー/ビューティフル(2000)
BRUCE DAVISON  1946/6/28 USA

いきなり年齢が上がるのだが、私もこのぐらいの年齢層にはまったのは初めてだ。お父さん的な憧れに近いものもあるかもしれない。(なんて、私の年齢を考えると甚だ失礼である)
彼のことは何度も見ている。映画にTVに膨大なフィルモグラフィは役柄も多彩で、軍人、役人、政治家、医者、大学教授、弁護士、会社のえらい人、上司・・・誰でもどこかで絶対見てるはず。落ち着いた雰囲気があるので比較的役のえらい人度が高いが、いい人もやれば悪役もありだしコメディもOKだ。
まあ最近これだと判るものをあげると「X-MEN」のあわれな議員だろうか。

私が彼に見入ってしまったのはキルステン・ダンスト主演の「クレイジー/ビューティフル」。デイヴィソンは上院議員でダンストの父。彼女がまだ幼い頃母親が自殺。その姿を最初に発見し、その衝撃から精神的に不安定になる。デイヴィソンが再婚し子供も生まれ、なおさら彼女はその生活に馴染めず継母との折り合いも悪く父親との間に深い溝ができる。父親のデイヴィソンは素行が悪くなる一方の娘と向き合えず、愛しているのにどうしたらいいか判らないでいる。互いに愛情はあり、判り合いたいのに・・・というもどかしさが観ていてたまらないほど伝わってきた。ダンストも巧い!ネタばれしてしまうがふたりのわだかまりが解けるまでの一連の場面でのデイヴィソンは素晴らしい。どんな役でもこなしてしまう名バイプレイヤーの実力を見せつけられた。

助演賞でオスカー候補になった「ロングタイム・コンパニオン」の静かな演技も秀逸だ。いろいろ旧作を見ているが「いちご白書」の主役の大学生が彼だったのには驚いた。若いが確かにデイヴィソンだ。こんな社会派ドラマを若い時分から演じていたのだなぁと、今の彼の深さを実感せずにはいられない。
初出:2005/4/13(水) 午後 8:14

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