アメリカ,家族のいる風景2007年03月14日 22時32分52秒

アメリカ,家族のいる風景(2005)
アメリカ,家族のいる風景 DON’T COME KNOCKING
2005 米・ドイツ 監督:ヴィム・ヴェンダース
サム・シェパード ジェシカ・ラング エヴァ・マリー・セイント ティム・ロス サラ・ポーリー ガブリエル・マン フェアルーザ・ボーク ジョージ・ケネディ ジェームズ・ギャモン

落ちぶれた俳優のシェパードは突然、撮影現場から逃げ出す。故郷に戻り母親から自分に子供がいることを聞かされた彼は、子供の母親である昔の恋人のいる町へと向う。

苦手なヴェンダース作品だがこれはいいかも。なんだろう、酒に女にドラッグに。人気俳優の時分に遊んだツケだが、シェパードのくたびれ具合がすごくいいんだなあ。シワだらけの顔だけどそれがまたかっこいい。若い頃の数々の事件やゴシップ。これだけかっこよくなれるなら、それくらいあってもいいじゃないか!(笑)
そんな彼でも自分の血を分けた子だと思うとやはり会いたくなるものか。子供の母親はラングだが彼女がまたいい。シェパードと同じくらいくたびれてはいるが、それでもやっぱり女は女。突然現れた子供の父親には言いたいこともある。感情の弾けぶりやぶつけ方は彼女ならではの演技。どんな役でもこの人はとても強く“女”を感じる。
彼女の子だからか息子も突然の父親の登場に対する反応は見ものだ。こんなに激しいガブリエル・マンは初めて見た。いいなあ!

アパートの外のシーンはとても好きだ。窓から道に投げられた家財道具。息子を探しに来たのに、娘だというポーリーが現れてさらに動揺するシェパード。彼女とガブリエル・マンとフェアルーザ・ボーク、そしてシェパードのこのガラクタだらけの路上のやり取りがなぜか温かい感じがする。

ジャームッシュのファンにはお馴染みの映像なのかもしれないが、乾いた街の感じとか色とか、このストーリーとシェパードのキャラクターには見事にマッチしていて観ていて心地よかった。
ジャームッシュとシェパードは「パリ、テキサス」以来の顔合わせだそうだが、きっと相性がいいんだろう。私もジャームッシュ作品のほとんどが苦手なのに「パリ、テキサス」は好きだったりする。今回シェパードは脚本も手がけている。
この組合せ、あともう一本くらいは観られるかな?(笑)

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